京都あけぼの句会 第99回 (9月)

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    ☆9月18日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
     林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
     
    ☆主宰の一句
     
     彈さながら熊蟬の頬掠めたる   田島和生
     
     その名に「熊」を冠するように、黒色で大形の「熊蝉」。特有の「シャー」という鳴き声とともに、落ちざまにいきなり作者の頬を掠めたのか。「彈さながらに」に臨場感があり、作者の驚きと感動が伝わってくる。「彈」と「蟬」の字面も似通い俳味もある。 
     もう一句「宰相の畦のポスター案山子めき」
                                                                (新谷亜紀) 
                 
    ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
     
     ◎ 秋の蚊や如来を拝むま間もまとひ   北嶋八重
     
     ◎ 秋うらら大鯉の口寄せ合へり      小谷廣子
     
     ◎ 落日へ二三羽紛れ燕去ぬ        安藤えいじ
     
     ◎ 一笛に始まる能や月今宵        北嶋八重

    彩りは葡萄五粒折弁当            阪本節子
    児ら去(い)んで園は静かに秋の風     居相みな子
    御局(おつぼね)様の電話の果てず虫時雨 田子カンナ 
    黄金虫箒の先へころがれり         大前美智子
    志士たちの通ひし径や萩の花       山田流水
    秋旱草も色褪せ山の畑           居相みな子
    山寺へ小流れの音萩揺るる        居相みな子
    秋高し城が住処の鷺一羽         山田流水
    三陸の浜の匂ふや初秋刀魚        阪本節子
    宇治川の波のおどるや黄鶺鴒       新谷亜紀
    逃げ迷ふ鴉打ちたる雷雨かな       林 杉子
    十五夜や琵琶抱へ乗る龍頭船       小谷廣子 
    水門は全開なりし秋出水          熊村あけみ
    精米の土間の匂ふやちちろ鳴く      青木陽子
    幼らと聞き分けてをり虫のこゑ       北嶋八重
    爽爽(さわさわ)と数珠玉鳴るや天井川  熊村あけみ
    無住寺の裏の井戸端蚯蚓鳴く        小谷廣子 
    天高し鴟尾の鳳凰翔るかに         新谷亜紀
    月今宵社へ消ゆる猫白き          林 杉子 
    飛石に止まりかけては飛ぶ蜻蛉      安藤えいじ
    針穴に赤糸とほす良夜かな         小谷廣子
    葉の陰につひの一花や蓮の池       北嶋八重
     

    ★ 京都あけぼの句会のご案内
     
        東山いきいきセンター101号 
        
        2019年 10月16日 (水)午後1時半〜

              11月20日(水)午後1時半〜

     
    ☆ 北嶋八重さんが、「廬山寺」の写真と解説をお送りくださいました。
       以下にご紹介します。
    廬山寺 紫式部邸宅址  (上京区寺町広小路上る)

     廬山寺は、もとは平安時代前期に創建された天台宗圓浄寺系の本山で、京都の北、船岡山の山麓にあったと伝えられます。しかし、度々の兵火に遭い、1573年、豊臣秀吉の都市計画に従って、現在の場所に移りました。現在の廬山寺は、紫式部邸宅址として知られています。紫式部(藤原香子は、この邸宅で育ち、結婚生活を送り、一人娘の賢子を産み、長元四年(西暦1031年)59歳で死去したと言われます。「源氏物語」「紫式部日記」「紫式集」などは、ほとんどこの地で執筆され、名作ゆかりの史跡として、多くの人が訪れます。
     小さなお寺ですが、「源氏庭」と名づけられた庭には白砂が敷かれ、この時期、紫桔梗が、咲き群れていました。歩いてでも行ける距離ですが、桔梗の咲いている頃に訪れたのは初めてでした。しばらく縁に坐し、桔梗を眺めていると、残暑も忘れ、清々しい気分になりました。
                                        (北嶋八重さん 記)
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     廬山寺
     
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     源氏庭
     
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     紫桔梗
     
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     紫式部
     
    紫桔梗が白砂に映えて美しい!
     
    京都御所に近くて交通の便も良さそうですね。
    10月の全国大会へおこしの皆さまも、ぜひお訪ねください。
     
    八重さん、ありがとうございました!
     

    京都あけぼの句会 第98回 (8月)

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      8月21日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
       林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

      ☆主宰の一句
       
       駅員の口笛吹けり荻の風   田島和生
       
       猛暑が過ぎ、身も心も軽やかな初秋。駅員が口笛を吹けば、それに応えるように吹き渡る荻の風。さわやかな秋の声が響き合い呼応しているようで、とても気持ちのいい一句。もう一句「かなかなや檜林の闇青き」
                               (新谷亜紀) 
           
      ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
       
      ◎ パッチワークカラフルに縫ふ生身魂   小谷廣子
       
      ◎ 遮断桿(かん)ゆらゆら上ぐる炎暑かな 新谷亜紀
       
      ◎ 砂浴ぶる土用雀の薄目かな       新谷亜紀

      夜の明けし伊予の城山蝉しぐれ     山田流水
      梅花藻の小花かがよふ山の水      小谷廣子
      まだ脱げぬ?の片翅朝ぐもり       林 杉子
      一心に心経唱へ墓涼し         新谷亜紀
      なまぬるき西瓜齧れば海青し      青木陽子
      藍染の暖簾をくぐる帰省かな      北嶋八重
      路地路地に線香匂ふ盂蘭盆会     安藤えいじ
      啄木鳥の夜昼となく宮の杜       熊村あけみ
      路地口に白粉(おしろい)花咲きて地蔵盆 今井淨子
      杉の秀へ星のなだるる万燈会      小谷廣子
      新しき靴紐結び今朝の秋         新谷亜紀
      堂に満つ僧の百声夏安居        阪本節子
      能面の眼(まなこ)に通ふ秋の風     青木陽子
      白木槿背筋伸ばしてシーツ干す     新谷亜紀
      葉を?み空蝉風に揺れ止まず       大前美智子
      灼けゐたる墓へ三杓井戸の水     北嶋八重
      駆け込みし総門しぶく大夕立      居相みな子
      水占の白き紙浮き涼新た        小谷廣子
      夕焼空坂登り行く下校の子       大前美智子
       
        
      ★ 京都あけぼの句会のご案内
       
          東山いきいきセンター101号 
          
          2019年 9月18日(水)午前10時半〜 
                10月16日 (水)午後1時半〜

       
      ☆ 北嶋八重さんが、「京都五山送り火」の写真と解説をお送りくださいました。
        以下にご紹介します。
      京都五山送り火
       夏の夜空を彩る「五山送り火」は、お盆に迎えたお精霊さんを送る伝統行事で京都の人々にとって、この火を拝まなければお盆は終わりません。
       8月16日午後8時、東山・如意ヶ岳に「大」の字がくっきりと浮かび上がると、集まっている人々から歓声が上がりました。続いて、松ケ崎西山・東山に「妙・法」、西賀茂船山の「船形」、大北山に「左大文字」、そして、午後8時20分に嵯峨鳥居本曼陀羅山に「鳥居形」が点りました。毎年、どこかで送り火を眺めて来ましたが、近くの賀茂川堤からは、大文字と船形の火だけしか見ることが出来ません。今年は、河原町丸太町の身内のマンションの屋上で、五山全ての送り火を拝みました。最後に点火された鳥居形は、鳥居の形の火が幽かに見えるだけで、写真には写りませんでした。若い頃は、晩夏の風物詩として眺めていた送り火ですが、今は、西方浄土に還るとされる精霊を拝んで、見送るようになりました。
                はじめなかをわり一切大文字   岩城久治
          
                                      (北嶋八重さん 記)
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       大文字
       
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       妙法
       
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       船形
       
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       左大文字

      五山送り火は、京都ならではのしみじみと感動的な行事ですね。
      お盆の終わりと秋の気配を感じます。
       
      八重さん、今回も絶景スポットからのご紹介、
      ありがとうございました!
       

      京都あけぼの句会 第97回 (7月)

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        ☆7月17日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
         林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

        ☆主宰の一句
         黒揚羽舞ふや遠より次の鉾   田島和生
         
         句会当日の朝に催された山鉾巡行を、主宰は即興で詠まれた。目もあやな鉾を、賑々しく出迎え見送り、さて次の鉾はとわくわくしながら待っておられた作者。と、その間隙を縫うように、黒揚羽が眼前を舞って過ぎった。目が覚めるような蝶の美しさに、はっとしている間もなく次の鉾が近づいてくる。自然美と人工美の共演の一瞬を活写された。もう一句「長刀へ天日きらり鉾廻し」
          (新谷亜紀) 
             
        ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
         
        ◎ 新しき草ながれ来る溝浚へ    熊村あけみ
         
        ◎ 大夕焼旅人のごと立どまり    田子カンナ
         
        ◎ まのあたり軋みて過ぐる鉾車   新谷亜紀

        夕立の跳ぬる雨足光りけり      居相みな子
        裏山は古戦場跡夏うぐひす     小谷廣子
        黒き鵜の浮かびて潜る川の中   大前美智子
        にはとりの声高らかに梅雨晴間   山田流水
        工事夫の襟に塩噴く炎天下     青木陽子
        小窓より西日射し入る蔵二階    青木陽子
        ビルの間(あひ)しなひうねりて鉾の先 新谷亜紀
        枇杷の実へ群れて声高朝鴉     熊村あけみ
        みづいろの鼻緒の指の涼しげや  新谷亜紀
        まほろばの風に波打つ青田かな  小谷廣子
        わし掴み素手の漢の田草引     林 杉子
        むしむしとまだ降りたりぬ夕立かな 居相みな子
        警策にぴしりと打たれ堂涼し     北嶋八重
        雲の峰水平線を超ゆる船            熊村あけみ
        纜(ともづな)のほどよきゆるび青芒 小谷廣子
        あの仕草母に似てをり草取女    山田流水
        曳き初めやいつせいに揺れ鉾の房 新谷亜紀
        笛を吹く乙女に風や青田道     林 杉子
        葛切に京の一服一会かな      阪本節子
        軽鳧の子のモンローウオーク一列に 安藤えいじ
        睡蓮に雨きらきらと浄土池     小谷廣子
         
         
        ★ 京都あけぼの句会のご案内
         
            東山いきいきセンター101号 
            
            2019年 8月21日(水)午後1時半開始
                  9月18日(水)午前10時半〜 

         
        ☆ 北嶋八重さんが、祇園祭の鉾のひとつ「伯牙山」「杉本家住宅」の写真と解説をお送りくださいました。
          以下にご紹介します。
        伯牙山
         中国の周時代、琴の名人伯牙とその友人鍾子期との物語によるもの。伯牙が鍾子期の死を聞いて琴の弦を断ったという故事をあらわし、ご神体は手に斧を持ち前に琴が置かれています。
        伯牙山会所の杉本家住宅 
         京都市下京区綾小路通新町西入ル矢田町116番地 ・ 電話番号075-344-5724
         京町家の杉本家住宅は、京都の中心部にありながら江戸以来の大店の構えをよく伝え、主屋は表通りに面する店舗部と裏の居室部を取合部でつなぐ表屋造りの形式です。杉本家は寛保3年(1743)「奈良屋」の屋号で創業した呉服屋で現在の主屋は元治の大火後の明治3年(1870)に再建されました。住宅は平成22年6月に国の重要文化財に指定され、続いて平成23年に「庭」が「京町家の庭」として初めて国の名勝指定を受けました。祇園祭に際して、この住宅は当町伯牙山のお飾り場となっています。
         祇園祭の時期に一般公開されるので、宵山の鉾町巡りを兼ねて、杉本家の「屏風飾り展」で年一度お披露目の俵屋宗達「秋草図屏風」を眺めてきました。蒸し暑い中、京町家の夏のしつらえにしばらく蒸し暑さを忘れて、涼やかな気分になりました。
         10名以上で申し込むと見学出来ます。(1人1500円 月曜日は閉館)家の中や庭は写真撮影禁止で、ご紹介することが出来ませんが、「全国俳句大会」会場の「からすま京都ホテル」の直ぐ近くですので、ご興味のある方は、見学されてはいかがでしょうか。     (北嶋八重さん 記)

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        伯牙山 

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        お飾り

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        杉本家

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        巡行の伯牙山

        こうしてお飾りだけを拝見しても、意匠が凝らされた
        山鉾の見事さにあらためて感動します。

        八重さん、ありがとうございました!
         

        京都あけぼの句会 第96回 (6月)

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          ☆6月19日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
           林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

          ☆主宰の一句
           枇杷の実の小粒累々路地の家      田島和生
           
           売り物でない家の枇杷は、特に摘果することなく生らせ放題。だから毎年びっしりと鈴生りになる。でもこれが甘酸っぱくて瑞々しい。「累々」という措辞が実に巧みで、少し薄暗い路地に小粒の枇杷が生き生きと群がり実る景が見える。
           もう一句「青蛙とろとろねむり浪の音」
               (新谷亜紀) 

          ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
           
          ◎ 合鴨を水田へ放つ芒種かな    安藤えいじ

          ◎ 苜蓿子連れの兎見え隠れ     田子カンナ

          ◎ 神苑の奥の岐路より初蛍     小谷廣子

          青葉冷立看消えし百万遍       新谷亜紀
          糠拭ひむらさきひかる水茄子     安藤えいじ
          電柱を飛び立つ構へ鴉の子      居相みな子
          初生りの葉がくれの梅二つきり    青木陽子
          父の忌へ胴まるまると初鰹      熊村あけみ
          短夜や篝火ゆるる能舞台       青木陽子
          日傘さし竹の小径を京をんな     山田流水
          川の辺の草と揺れをり梅雨の蝶   居相みな子
          園丁の腰縄つけて枝払ふ       大前美智子
          葉桜の青き先よりひと雫        山田流水
          菩提樹の花の幾千雨しづく      新谷亜紀
          病み抜けて爪切る窓辺緑さす    今井淨子
          真珠めく雨粒宿し沙羅の花      新谷亜紀
          産院に高き産声明易し         青木陽子
          日もすがら簾を吊りて風入るる    大前美智子
          村の池あの世の如く蓮の花      山田流水
          方丈の庵静もり木下闇         熊村あけみ            
          大空へひびく拍手梅雨晴間      田子カンナ     
          梅雨寒や軋みて閉づる木の扉    熊村あけみ         
          前山の夕虹仰ぐ旅の果         小谷 廣子      
          神域の白砂眩しき夏日かな      大前美智子   
          老鶯の一声の良き子規の句碑    田子カンナ    
          哲学の道へのしるべ緑さす      北嶋八重
           
           
          ★ 京都あけぼの句会のご案内
           
              東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
              
              2019年 7月17日(水)
                     8月21日(水)
           
           
          ☆ 北嶋八重さんが、鞍馬寺「竹伐り会式」の写真と解説をお送りくださいました。
            以下にご紹介します。
          鞍馬寺の竹伐り会式(たけきりえしき)
           刀を手にした僧兵姿の男たちが、大蛇に見立てた竹を刀でたたき切り五穀豊穣を占う「竹伐り会式」が、6月20日に左京区の鞍馬寺であり、初めて行って来ました。平安時代に修行僧が大蛇を退治したという故事にちなみ、1100年続くとされる勇壮豪快な伝統行事です。勢いよく青竹が断ち切られると、大きな歓声が上がっていました。最後に法楽の雅楽舞があり、鞍馬寺に幣が垂らされて行われた神仏混合の古儀を拝観して来ました。
             (北嶋八重さん 記)


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           仁王門

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           ケーブル

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           参道

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           本殿金堂

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           竹伐会

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           法楽舞
           
          さすが、京都随一のパワースポット!
           
          迫力ある「竹伐り会式」でさらなるお力を得られたのではないでしょうか。
           
          八重さん、ありがとうございました!

            

          京都あけぼの句会 第95回 (5月)

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            ☆5月15日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
             林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
             
            ☆主宰の一句  
                    
              みづうみの雨見え来たる植田かな   田島和生

             琵琶湖の空にあった雨雲が、作者の立つ植田にどんどん近づいて来る。雨脚は一気に迫り植田の面に音を立てる。自然の迫力ある一瞬を巧みに捉えた一句。
              もう一句「琵琶湖から稚鮎ひらひら釣られたる」
                     (新谷亜紀) 

            ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
             
            ◎ 竹皮を脱ぐ閻王のきざはしに   小谷廣子 
                           
            ◎ 裏道を抜けて卯の花月夜かな  安藤えいじ 
                                  
            ◎ 色鯉や天王山の引き水に     小谷廣子
             
            みどりごの朱の字額に若葉風   阪本節子
            回廊を子蜥蜴過る詣かな     北嶋八重
            さすり木を撫づる指先緑さし    新谷亜紀
            鳧(けり)の子に親みじろがず若葉風 林 杉子
            母の日の花束に頬うづめけり   新谷亜紀
            三川のぶつかるしぶき麦の秋   小谷廣子             
            春嵐参道の松ゆれに揺れ     田子カンナ
            音高く池へと落つる作り滝     大前美智子
            しづけさを破り花虻近づき来   安藤えいじ        
            鶯や我は恋歌口ずさむ       山田流水
            僧逝くや芍薬の赤満ちてをり   青木陽子
            褒められて頒つ一鉢アマリリス  熊村あけみ
            我が影を横切る影や夏の蝶    熊村あけみ                           
            夏蝶の翅を休めて茶店かな    北嶋八重
            風通る四阿で聞く夏鶯        大前美智子                         
            人妻の服かろやかに立夏かな   安藤えいじ         
            御所人形のやうな稚(やや)抱き初節句 青木陽子                               
            剥落の土塀へ常磐木落葉かな      熊村あけみ 
            木下闇奥より蝶の舞ひ来たる   小谷廣子 
            一望の海原の照り花みかん    熊村あけみ
             福崎町 謀辻男生家    
            茅葺きの國男生家に春惜しむ   北嶋八重         

             
            ★ 京都あけぼの句会のご案内
             
                東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
                
                2019年 6月19日(水)
                       7月17日(水)
               
             
            ☆ 北嶋八重さんが、「泉涌寺」の写真と解説をお送りくださいました。
              以下にご紹介します。
            泉涌寺(京都市東山区泉涌寺山内町)
            <今熊野・観音寺> 
             西国三十三所巡礼の十五番札所でもある今熊野・観音寺は、京都東山の地にあり、皇室とゆかりが深い泉涌寺の塔頭の一つです。平安時代に開創された境内は幽寂な雰囲気で、「頭の観音さん」とも呼ばれ、頭痛封じやぼけ封じにご利益があるとされています。静かな京都のお寺の雰囲気を味わうのに。ピッタリの所です。
            <来迎院>
             泉涌寺の塔頭で、本尊は阿弥陀如来です。大師ゆかりの井戸・独鈷水が残り、大石内蔵助建立の茶室「含翠軒」もあります。庭園は小さいながらも独特の雰囲気をかもし出しており、東山の麓で豊かな緑と深い静寂に囲まれるお寺です。
                 (北嶋八重さん 記)

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             泉涌寺山門

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            弘法大師ゆかりの井戸

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             来迎院

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            私も5月に訪ねましたが、確かに静寂な境内に豊かな緑が印象的でした。

            八重さん、ありがとうございました!

                     

            京都あけぼの句会 第94回 (4月)

            0

              ☆4月17日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
               林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
               

              ☆ 主宰の一句 
               
                木の芽どき巻毛のごとき波寄する     田島 和生
                柔らかな木の芽が無数に吹き出してくる木の芽どき。そこへ、くるくるとしなやかな巻毛のような波が打ち寄せてくる。絶妙な比喩によって、初々しく生命力溢れる一句に。もう一句「散る花や一雲の雨こぼしゆく」
                (新谷亜紀)

               
              ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
               
              ◎ 薔薇の芽の針くれなゐに雨意の風   田子カンナ
               
              ◎ 学び舎の煉瓦に春の日差しかな    北嶋八重
               
              ◎ 花屑にまみれ幼なのズックかな    新谷亜紀
               
              信長の卒塔婆を鳴らす春疾風      北嶋八重
              暮れなづむ鴟尾の輝き松の芯      田子カンナ
              御所めぐり大樹の陰の鼓草       小谷廣子
              蛇行して光る川波鳥雲に         熊村あけみ
              散り初めていよゝ艶やか桜花      今井淨子
              かへるさにワイン買ひ足す暮の春    青木陽子
              春手套脱ぎ初恋の話など         新谷亜紀
                新薬師寺修二会
              夜桜へ十二神将大扉開け        小谷廣子
              陽炎や電車一両揺れて消ゆ       安藤えいじ
              初蝶の少し飛んでは草蔭に       小谷廣子        
              陽光の波間に春の鷗かな        青木陽子
              教会に響くオルガン花楓         青木陽子
              川底の見ゆる流れに花筏        大前美智子
              舟入の小暗き淵へ飛花落花       新谷亜紀                        
              格子戸に風の持て来る花の屑      今井淨子
              おぼろ夜の終ひ湯に聞く遠汽笛     熊村あけみ     
              吉田山登り都の春惜しむ         安藤えいじ         
              夕桜磴下り行けば水の音         熊村あけみ                 
              春光や丹の色映ゆる月華門       北嶋八重 
              咲き初めし枝の川面へ桜かな      大前美智子 
              花筏ひとひら乗りて流れけり       北嶋八重
               
               
              ★ 京都あけぼの句会のご案内
               
                  東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
                  
                  2019年 5月15日(水)
                         6月19日(水)

              ☆ 北嶋八重さんが、「高瀬川と一之舟入」の写真と解説をお送りくださいました。
               以下にご紹介します。
              <高瀬川と一之舟入>
              高瀬川は慶長16年(1611)、角倉倉了以(すみのくらりょうい)が開いた運河で、史実に基づいた森鴎外の小説『高瀬舟』の舞台にもなりました。(江戸時代、京の罪人が高瀬舟に乗せられて高瀬川を京の町々を見ながら伏見の港まで下り、淀川を大坂の牢まで運ばれる。)
                ここを運行する高瀬舟の荷物の上げ下ろしをする舟溜所(ふなどまりしょ)を舟入と言います。川の起点の木屋町二条の一之舟入をはじめ九か所に設けられましたが、現存するのは一之舟入のみで、手前の高瀬川には高瀬舟が再現されています。盛時には百数十艘の高瀬舟が上下し、京都―伏見間の物資を輸送し、大坂の物資を運び入れました。現在、高瀬川は舟運の目的を失いましたが、両岸に柳や桜を植えた景観は、京都らしい情緒を醸し出しています。一之舟入は江戸時代の交通運輸の貴重な遺跡として国の史跡に指定されています。    (北嶋八重さん 記)


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              高瀬舟

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              一之舟入

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              高瀬川

               
              高瀬川のさざ波の紋様に桜が映えて、美しいですね。

              八重さん、ありがとうございました!
               

              京都あけぼの句会 第93回 (3月)

              0

                ☆3月20日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
                 林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
                 

                朧月犬の水飲む音すなり       田島和生
                 
                みづうみの日は高嶺さし犬ふぐり  田島和生

                 
                ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
                 
                ◎ 春潮や沖に現る隠れ礁(いは)   安藤えいじ
                 
                ◎ 蕗味噌や父の遺愛の盃重ね    今井淨子
                 
                ◎ 啓蟄の穴に雨降る一日かな    林 杉子

                残雪の野や風乾(ほ)しの茶荃竹  小谷廣子
                崖の木々揺らし撓りて春一番    沢田清子
                春一番真赤なルノー疾走す     今井淨子
                春光や田川で落す靴の泥      林 杉子
                銀輪を連ねて嵯峨野うららなり   北嶋八重
                春疾風湖面の波をざわめかす   沢田清子
                梅散りて陶の狸の笠の上      大前美智子
                吊橋を渡り在所の花杏        熊村あけみ
                笠深く僧の橋行く春時雨       今井淨子
                大仏の螺髪にはづむ春あられ   小谷廣子
                参道をゆく白き杖涅槃西風     田子カンナ
                春灯格子の黒き置屋かな      熊村あけみ
                川沿ひに簪の人柳かな       田子カンナ
                舟底にねかす水棹や雪解川    青木陽子
                捨小舟沈む日月蘆の角       林 杉子
                水浅き川へ白鷺土手萌ゆる    大前美智子
                墨雛の彩色にほふ老舗かな    小谷廣子
                振り返り恋猫堀を越えゆけり   大前美智子
                冴返る白装束の水送り       小谷廣子
                葉隠れに在す石仏紅椿      北嶋八重
                春寒くひとり眺むる髑髏面     北嶋八重

                 
                ★ 京都あけぼの句会のご案内
                 
                    東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
                    
                    2019年 4月17日(水)

                           5月15日(水)

                ☆ 北嶋八重さんが、「一休寺」の写真と解説をお送りくださいました。
                  以下にご紹介します。
                一休寺 酬恩庵(しゅうおうあん)
                 
                京田辺市薪里ノ内102(近鉄京都線「新田辺」下車徒歩20分・バス5分)
                 
                  一休寺はとんちの一休さんとして親しまれる一休禅師が再興させ、晩年を過ごした所です。「方丈」には、一休禅師の晩年の姿を表した木像(重要文化財)が置かれています。幼い頃の一休禅師の像や有名な「このはしわたるな」の頓知話にまつわる橋や「屏風の虎退治」の屏風もあります。実際の一休もまた、僧侶らしからぬ逸話や著書を残していますが、当時の室町幕府に庇護された僧侶たちが貴族のように振舞っていたことに嫌悪感を持ち、常識に囚われない自由な禅の神髄を示そうとしていたと考えられています。
                  京都市内からは離れてはいますが、この時期は訪れる人も少なく、ゆっくり拝観してきました。   (北嶋八重さん 記)

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                 一休寺 総門

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                 方丈南庭園

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                 方丈北庭園

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                開山堂

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                少年一休像

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                 わたるべからずの橋
                 

                落ち着いて拝観や吟行が楽しめそうですね。
                 
                京都府南部の穴場スポットと言えるかもしれません。
                 
                八重さん、ありがとうございました!
                 

                京都あけぼの句会 第92回 (2月)

                0

                  ☆2月20日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
                   北嶋八重さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
                   
                   
                  囀や深山の仏目をつむり     田島和生
                   
                  大仏へ酒の紙函さくらの芽    田島和生
                   

                  ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
                   
                  ◎ 寒明けの寺領に高き鶏の声   林 杉子
                   
                  山からの水躍り出づ雪解風    小谷廣子
                  山門へ深き一礼梅日和       熊村あけみ
                  御門まで小走りの人春の雪    田子カンナ
                  寺守の話聞きゐる余寒かな    北嶋八重
                  温む池しぶき大きく鯉の跳ね   居相みな子
                  下萌や幼の靴の新しき       安藤えいじ
                  薄々と残る寒さや癌告知      青木陽子
                  樹の上に長き足折り巢組かな  小谷廣子
                  空つぽのボストンバッグ春浅し  安藤えいじ
                  そぼ濡れて木々の赤らむ雨水かな 安藤えいじ
                  荒れ止まぬ国境越えて流氷来   安藤えいじ
                  口利かず懸想文(けさうふみ)売目の笑ひ 北嶋八重
                  古草の土手や川面の光受け    熊村あけみ
                  冴返る白き築地の冷泉家      小谷廣子
                  白壁の長き御苑や冴返る      居相みな子
                  赤々と護摩燃え盛る冬の果    北嶋八重
                  玩(もてあそ)ぶ入れ齒カチカチ二月尽 田子カンナ
                   
                   
                  ★ 京都あけぼの句会のご案内
                   
                      東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
                      
                      平成31年 3月20日(水)
                             4月17日(水)
                             5月15日(水)
                   
                  ☆ 講演会のご案内
                   
                     「新興俳句の光と影」 講師 田島和生(「雉」主宰)
                   
                      日 時 4月27日(土) 午後1時〜
                      会 場 京都朝日カルチャ―センタ― 筍娃沓機州横械院州坑僑坑
                      受講料 3465円(一般)
                   
                     みなさん、ふるってご参加ください。
                   

                  ☆ 北嶋八重さんが、嵐山の「周恩来記念碑」等の写真と解説をお送りくださいました。
                   以下にご紹介します。
                   
                  「雨中嵐山」の詩碑
                   
                   中国の首相であった周恩来氏は、1919年の頃、恩師河上肇博士を慕って京都大学に学びました。この詩は、日本留学を終えた周恩来が、大正9年(1919年)4月5日、帰国を前に嵐山を訪れて作ったもので、この4月で、それから百年となります。詩碑は、日中平和友好条約の締結(1978年8月)を記念して、1979年4月16日、小倉山の麓の亀山公園に建てられたものです。

                   私が訪れたのは春節の時期でもあり、中国人観光客の一行や家族連れが多く訪れ、子供に読み聞かせている母親も見かけました。早春の嵐山を訪れ、竹林の道→野々宮神社→亀山公園→渡月橋と散策してきました。
                   

                   雨中二次遊嵐山
                   両岸蒼松、夾着幾株
                   到尽処突見一山高、
                   流出泉水緑如許、焼石照人。
                   蕭蕭雨、霧濛濃、
                   一線陽光穿雲出、愈見姣妍。
                   人間的万象眞理、愈求愈模糊、
                   −模糊中偶然見到一点光明、
                   眞愈覚娃妍。
                   
                     雨の中二度嵐山に遊ぶ 
                   両岸の青い松が 幾本かの桜を挟んでいる
                   その尽きるところに 一つの山がそびえている
                   流れる水は こんなにも緑であり 石をめぐって人影を映している
                   雨脚は強く 霧は濃く立ちこめていたが
                   雲間から一筋の光が射し 眺めは一段と美しい 
                   人間社会のすべての真理は 求めれば求めるほどあいまいである
                   だが そのあいまいさの中に 一点の光明を見つけた時には
                   さらに美しく思われる”
                   
                   中国の革命運動に身を投じる決意をした心境を、この詩の中で詠んだと言われています。
                         (北嶋八重さん 記)
                   
                   竹林の道
                   
                   周恩来の詩碑
                   


                   
                   法輪寺の宝塔
                   

                  含蓄のある詩文、心に沁みます。
                   
                  真の日中友好、世界平和のために「一点の光明を見つけた」いものですね。
                   
                  八重さん、ありがとうございました!
                   

                  京都あけぼの句会 第91回 (1月)

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                    ☆1月16日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
                     林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
                     

                    ★主宰の一句
                     心てふ文字へ火の点き吉書揚   田島和生 
                           
                     「どんど」とも「左義長」とも言われるが、「吉書揚」がいかにもふさわしい。書き初めの「心」という文字に点火され燃え上がる様が鮮やかに目に浮かぶ。今年こそ心を燃やす何かに(もちろん俳句も)打ち込みたい!そんな気持ちにさせてくれる名句。
                      もう一句「棟上げの木の香の甘き初霞」
                          
                        (新谷亜紀)

                    ☆ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
                     
                    ◎ 登校の児は一列に白マスク   居相みな子
                     
                    ◎ 嵐電の吊革と揺れ二日かな   北嶋八重
                     
                    ◎ 打つ音の軽やかなりし斧始   北嶋八重
                            
                    自治会の餅搗く漢皆老いし    沢田清子 
                    ひと息に顎まで浸かり柚子湯かな 新谷亜紀
                    七草のみどり数へて粥啜る    安藤えいじ
                    まつすぐに貫ぬく大路初景色   今井淨子 
                    堂塔の仄かに浮かぶ初明り    田子カンナ
                    ポケットに君の手も入れ雪催ひ  新谷亜紀        
                    添書を繰り返しよむ年賀状     青木陽子
                    股座の銃の手入れや狩の宿   安藤えいじ
                    初旅の磯の白波手に掬ひ     小谷廣子
                    薬喰とろとろ兆す眠気かな     一村葵生
                    思惟仏の顎の影濃き初灯明   北嶋八重
                    あらたまの亀甲深き男松      青木陽子
                    舗装路を跳ねつつ渡る寒鴉    一村葵生
                    にはたづみ水輪重なり時雨かな 北嶋八重
                    浪々と読み間違へて歌留多    田子カンナ
                    エプロンのままにごろ寝の三日かな 新谷亜紀
                    社員カード差し込み仕事始かな 安藤えいじ                
                    振袖の二の腕白き弓始       小谷 廣子 
                    対岸の枯蘆に在し水の神     林 杉子           
                    母の読む残るかるたへ膝をつめ 林 杉子     
                    樹齢千年裂目に雪の大銀杏   山田流水
                    人日の霊水に喉鳴りにけり    新谷亜紀
                    初晴や洋凧ばかり天にあり    安藤えいじ   
                    千両の実のこぼれ散る苔の上  大前美智子
                    短日や小買物にて荷の重し    今井淨子
                     
                     
                    ★ 京都あけぼの句会のご案内
                     
                        東山いきいきセンター  午後1時半開始
                        
                        平成31年 2月20日(水)101号
                        平成31年 3月20日(水)101号
                     

                    ☆ 北嶋八重さんが、「広隆寺 釿始め」の写真と解説をお送りくださいました。
                        以下にご紹介します。
                     
                    広隆寺 釿始め(ちょうなはじめ)

                     一月二日、太秦の広隆寺では、「釿始め」の儀式が行われます。釿始め(手斧始め)は、中世から番匠と呼ばれた宮大工が建築の神とも言われる聖徳太子に一年の無事を祈願する儀式です。釿始めで使われる木が本堂前に運ばれる御木奉担が行われます。本堂前の神棚に鏡餅や五穀などの供物を飾り、烏帽子狩衣姿の番匠が蒔絵を施した儀式用の大工道具を使って測量、線引きなど所作を行います。また勢揃いした大工たちが、京木遣(きやり)を歌うなど、新年らしい晴れやかな行事です。
                     「天つ白山」記載の主宰の句を紹介させていただきます。
                     
                        岩 国
                      墨打つてはつつて手斧始かな   田島 和生

                       (北嶋八重)
                     


                     


                     


                     


                     

                     
                    芳しいご神木の香が伝わってくるようです。
                     
                    神聖なお正月行事の景ですね。

                    八重さん、ありがとうございました!

                     

                    京都あけぼの句会 第89回 (11月)

                    0

                      ☆11月21日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
                       林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
                       
                      ★主宰の一句

                       鯉の背へちやぽんちやぽんと木の実雨  田島和生

                       「ちやぽんちやぽん」というオノマトペが効いている。木の葉のような「ぱらぱら」でもなく、水のしたたるような「ぽとぽと」でもない。木の実は、独特の「重さ」と「質感」で次々と池に落ち、その一つひとつが水滴をはね上げている。リズムと動きのある軽妙な一句。もう一句「冬の蠅政治面もて打たれけり」 
                       (新谷亜紀)

                      ☆ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
                       
                      ◎ 夕紅葉枝から猿が下りて来し  一村葵生 
                                   
                      ◎ 一息をつぐや笹鳴く寺の坂   居相みな子
                       
                      ◎ 吹溜りまた渦となり楢落葉   新谷亜紀
                              
                      時雨傘杖につきつつ二年坂     一村葵生
                      高枝に割れてからまる通草の実   小谷廣子
                      戸を閉ざす芭蕉生家や初しぐれ   北嶋八重
                      夕日燦土手一面の尾花かな     一村葵生 
                      杉の木の天辺までの葛黄葉     一村葵生
                      寝姿の山は借景寺紅葉       居相みな子
                      大正のガラスに映ゆる紅葉かな   北嶋八重
                      脚湯の檜の匂ふ無月かな      小谷廣子
                      蛍光灯ちらつく窓や冬はじめ    安藤えいじ        
                      黒々と鴉の集ふ冬田かな      沢田清子
                      京大に銀杏(ぎんなん)拾ふ人となり 山田流水
                      花嫁の前をおすまし千歳飴     林 杉子
                      大橋の路上ライブや冬ぬくし    安藤えいじ
                      田仕舞の煙の匂ふ薄暮かな    北嶋八重
                      ひとりでに開く枝折戸石蕗の花   田子カンナ
                      大ぶりの鮨屋の湯呑冬ぬくし    田子カンナ
                      田仕舞や比良山麓を煙這ひ    熊村あけみ
                      石庭の白沙の渦へ一葉かな    小谷廣子
                      連山を巻きゆく霧の深さかな    青木陽子
                      柿もみじ僧の蝋涙掻いでおり    青木陽子        
                      柿畑どの木も一つ木守柿      沢田清子
                        

                      ★ 京都あけぼの句会のご案内

                          東山いきいきセンター  午後1時半開始
                          
                          平成30年 12月19日(水)101号
                          平成31年  1月16日(水)101号
                       

                      ☆  北嶋八重さんが、「伊賀上野」の写真と解説をお送りくださいました。
                         以下にご紹介します。
                      伊賀上野(三重県伊賀市上野)
                       11月12日(旧暦10月12日)の時雨忌に、松尾芭蕉(1644〜94)のふるさとを訪ねるツアーに加わり、伊賀上野へ行って来ました。芭蕉が生まれ、江戸に出るまでの月日を過ごした城下町に、芭蕉ゆかりの地や作品を、ガイドの案内とともに巡りました。
                      <伊賀上野城>
                       関ケ原の合戦で戦功をあげた藤堂高虎の支城であり、当時は人口約1万人程の城下町でした。白鳳城とも呼ばれ、国の史跡、 日本100名城にも選ばれています。現在の天守は、昭和10年に再建されたもので、名称を「伊賀文化産業城」とされ、藤堂家の遺品である武具・甲冑・の他、伊賀焼の作品等も飾られ、展示館となっています。
                      <俳聖堂>
                       旅に生きた漂白の詩人 松尾芭蕉の旅姿を模した八角堂です。
                      <芭蕉翁記念館>
                       上野公園(伊賀上野城)内にある伊賀市立の松尾芭蕉に関する記念館です。芭蕉祭の特別展示「日本の四季と芭蕉 秋」が催され、芭蕉真筆の句や月の文、兄に宛てた遺書(芭蕉最期の自筆書簡)等を学芸員のお話を伺いながら鑑賞しました。
                      <蓑虫庵>
                       芭蕉の門人、服部士芳の庵で、唯一の現存です。
                      <芭蕉生家>
                       松尾芭蕉は、寛永21年(1644年)に現在の三重県伊賀市に生まれました。父親は上柘植村の無足人(準武士待遇の農民)の出。6人兄妹の次男であった芭蕉は、伊賀俳壇で若手の代表格として地位を築きましたが、さらに俳人として修業を積むため、仕官を退き家を出て江戸へ出ることになりました。芭蕉生家は、29歳までを過ごした家と言われています。(現在休館中)
                       (北嶋八重さん 記)

                       
                       伊賀上野城
                       
                       俳聖殿
                       
                       芭蕉翁記念館
                       
                       蓑虫庵
                       
                       庭園の古池塚
                       
                       芭蕉翁生家
                       
                       上野天神の芭蕉句碑

                      ぬけるような紺碧の冬青空!
                       
                        初ざくら折しもけふはよき日なり 芭蕉
                       
                      句碑に刻まれた一句も素敵。
                       
                      八重さん、ありがとうございました!
                       

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