「関西句会」(第151回)
☆5月24(日)アネックス・パル法円坂において「関西句会」が開かれました。
句会報が送られてきましたのでご紹介します。
万緑やダム放水の太柱 田島 和生
◇田島和生主宰 選 (◎は特選)
◎御堂筋銀杏青葉の影広し 柴田恵美子
◎水晶の胸元に透き更衣 柴田恵美子
緑さす袂を振りて東舞 北嶋八重
夏足袋のすりあしかろし能舞台 鈴木逵子
雲水の墨染の透き更衣 北嶋八重
夏燕一気に下る千枚田 伊藤由紀子
目つむりて聴きし法話や山若葉 藤田侃也
蟇鳴くや根曲がり竹の原生林 大西トヨ子
力石這ひのぼりたる毛虫かな 松本節美
垣越しのピアノの音や薔薇の雨 柴田恵美子
灌ぐたび濃茶に染まる甘茶仏 鈴木逵子
明るさに漂ふばかり水馬 伊藤由紀子
合掌の形にはちすの莟かな 中野はつえ
赤ん坊の手首のくびれ新樹光 伊藤由紀子
並び立つ遭難の碑や青葉闇 北嶋八重
風薫る泣かぬ子もゐる泣相撲 藤田侃也
北嶋八重さんが、今回は「京都府立植物園」の写真と解説をお送りくださいました。
以下にご紹介します。
<五月の京都府立植物園>
東は比叡山、東山連峰を望み、西は加茂の清流、北は北山の峰々を背景とした景勝の地にあり、府民の憩いの場、教養の場となっています。
大正13年1月1日に開園しましたが、第2次大戦中は、園内に菜園が設けられ食料増産の場になり、戦後は、昭和21年から12年間連合軍に接収されました。この間、多くの樹木が伐採されるなど苦難の時代が続きましたが、昭和36年4月にその姿を一新し再び公開され、平成26年に開園90周年を迎えました。
ちょうどばら園が満開見頃でしたが、どこへ行っても風薫る植物園でした。
(北嶋八重さん記)
☆「関西句会」のご案内
6月28日(日) 1時半〜
7月26日(日) 1時半〜
※会場はいずれも「アネックスパル法円坂」
3F 8号室
ばら園
はなしょうぶ園
植物生態園
ジャカランダ
地下鉄「北山」駅にも近く、京都に住む者にとっては散歩がてらに楽しめる
植物園ですが、そんな苦難を経てきたのですね。
次回は、90年の歴史の重みを噛みしめながら訪ねたいと思います。
八重さん、ありがとうございました!