平成27年 第22回「雉」同人総会が、奈良で開催されました。
☆ 第1日 6月21日(日)
梅雨の最中で、大変不安定な天候の中ではありましたが、全国から66名の出席
者を迎え、奈良吟行・総会・懇親会、それぞれ楽しく充実した会となりました。
それぞれ一部ではありますが、以下に写真をご紹介します。
北陸支部の福江ちえりさんからも何枚かご提供いただきました。
福江さん、ありがとうございました!
◇ 吟 行
唐招提寺
薬師寺
平城京跡
春日大社
◇同人総会
元同人会長 藤江駿吉さん
新同人会長 水野征男さん
◇ 懇親会
アトラクション 平城山相撲甚句会のみなさん
スピーチ 梅園久夫さん
スピーチ 青木和枝さん
スピーチ 塩田佐喜子さん
ハーモニカ 水野征男さん
☆第2日 6月22日 吟行句会
吟行句会に先立ち、塩田佐喜子さんより新人賞のご紹介がありました。
今年度の「新人賞」は広島の大原恵子さん!
満場一致に近い賛同により決定されたそうです。
大原さん、おめでとうございます!
◇ 吟行句会入選作品
★ 田島和生主宰選(特選◎)
◎西塔の水煙はるか夏燕 大片紀子
◎蔀戸を上げて和上へ朴の花 児玉幸枝
◎灯籠のうす紙を食む鹿の子かな 荒井八千代
金堂の列柱に罅日かみなり 三上節子
光背は化仏千体風涼し 小室登美子
雨あとの苔の真青や鑑真廟 近藤弘子
神杉の間より出でし袋角 伊藤由紀子
沓形の鴟尾に鳩来る梅雨晴間 久保方子
格子戸の涼しき土間や漢方屋 古澤厚子
青苔のうねりの向かふ和上廟 北嶋八重
茫々と遷都の跡や蘆茂る 藤戸紘子
朝涼や茶粥に落とすあられの香 今田舞子
梅雨晴や月光菩薩の臍の艶 寺田紀代
天平の甍に走り日神鳴 内藤英子
ご廟みち泰山木の花ひらく 青木和枝
★ 水野 征男 特選
中野はつえ 特選
青丹よし奈良の早苗田水満ちて 内藤英子
★ 塩田佐喜子 特選
御朱印の乾く間の蓮見かな 中野はつえ
★ 鈴木 厚子 特選
天平の甍転がり日雷 神田美穂子
★ 川口 崇子 特選
鑑真の寺に来て聞く初の蝉 近藤弘子
★ 久保 方子 特選
飛火野の鹿へ篠突く夏至の雨 井上千恵子
★ 神田美穂子 特選
金堂の列柱に罅日かみなり 三上節子
★ 亀井 朝子 特選
薬師寺の鴟尾吹き渡り青田風 海野正男
以上、主宰選以外は特選句だけをご紹介しました。
みなさん、本当におめでとうございます!
閉会の挨拶 中野はつえさん
司会 藤田侃也さん
選者のお一人、塩田佐喜子さんが選評の中で、「天候の急変で大変でし
たが、困ったことも全て句になっている。困ったことを全てチャンスに変え
られるみなさんです・・」と話されていましたが、その通りだと思いました。
「雉」の諸先輩方の句作への執念と深い思いが見事に昇華されたような
作品ばかりで、大変勉強になりました。
これを機に「雉」俳句のさらなる発展を祈りつつ、自らも精進していき
たいと思います。