6月23日 関西句会

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    「関西句会」(第129回)


    ☆6月23日(日)アネックス・パル法円坂において「関西句会」が開かれました。1人の投句は5句、互選は7句でした。

     

     ☆主宰の一句
     

        玫瑰や能登は沖まで高曇      田島和生
       (はまなすやのとはおきまでたかぐもり)      

                                                            

     広大な景。近景には玫瑰の紅色が広がり、遠景ははるか沖まで空一面を雲が覆っている。遠近感と色の対照の妙。能登ならではの大景だ。
     今回の次の一句も素敵。泰山木の花を「白磁」に形容される主宰の発想に、脱帽。
         「泰山木咲くや白磁の如く割れ」

     


    ◇田島和生主宰選(◎印特選)

     

           ◎玫瑰や沖の雨雲広がり来              柴田恵美

     

           ◎寮歌碑の巨岩に沁みる緑雨かな          小谷廣子

     


           大荒れの卯波寄り来る雁木かな            小谷廣子
           万緑の中の号砲鳥たちぬ                鈴木逵子
           千年の神木に触れ涼みけり              古澤厚子
           百合の香に語るがごとき遺影かな          小谷廣子
           緑蔭の連理の樟や風わたる              鈴木逵子
           護国社の昼を灯して梅雨じめり            藤原幸子
           海人の家どくだみ臭ふ外流し             大西トヨ

           崖下の波うねりけり花海桐                松村節子
           保津川を下る小舟や青嵐               藤田侃也
           梅雨靄の晴れゆく空や姫路城             藤原幸子
           蓮の葉を傾げて鯉の背鰭かな             新谷亜紀
           噴水の天辺の泡もみあへり              伊藤由紀

           卯月波寄り来る賽の河原かな             小谷廣子
           逝き給ひ一日緑雨の降りしきる             柴田恵美

           山並の雲の切れ間や朴の花               中野はつ



    ☆ 「関西句会」ご案内
        
      日 時   7月28日(日) 午後1時半〜
      会場    アネックス・パル法円坂 8号室

      日時     8月25日(日) 午後1時半〜
      会場    アネックス・パル法円坂 7号室



      もりやま芦刈園(アジサイ園)
     ピンクの花火のような紫陽花。名前は「ダンスパーティー」と言うそうです。
      【撮影:北嶋八重さん】




     


    6月8日「あけぼの句会」

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      京都あけぼの句会(第30回)


       ☆6月8日(土)同志社新島会館において「京都あけぼの句会」が開かれました。1人の投句は7句、互選も7句でした。


       ☆主宰の一句 

         うすものの水色吹かれ海まひる        田島和生
        (うすもののみずいろふかれうみまひる)

       

       夏の浜辺。涼しげな水色の単衣を身に纏いそぞろ歩く女性が見える。海風に吹かれ、うすものの裾は時折ひるがえる。本人はもちろん、その姿を見ている人(主宰?)もとても気持ち良さそう。細見綾子先生の名句に「うすものを着て雲のゆくたのしさよ」がある。主宰は先師綾子先生を偲んでこの句を詠まれたのかもしれない。
       今回の次の一句も写生が行き届き、主宰の個性が光っている。
          「泰山木散って秘中の雌蕊見す」


       

      田島和生主宰選(◎印特選)
       


           ◎青葉闇水琴窟の残響す             小谷廣子


           ◎平積みの新刊匂ふ薄暑かな         新谷亜紀


                  
            紫陽花のまだ色染めぬ小さき毬       北嶋八重
            講堂に奉安殿や五月闇             阪上 元
            園児らの半裸ではしゃぐ水辺かな      橋本すみれ
            発掘や灼けし遺跡に腹這ひて        小谷廣子  
            一列に茅花流しを野辺送り           小谷廣子   
            涼風や去来の句碑の草書文字        新谷亜紀
            出土せし勾玉飾る青葉冷え          小谷廣子
            雨音の桧皮に響く梅雨入かな        北嶋八重
            畦越しに首をあげて鳧鳴けり          阪上 元 
            観音は桂一木風薫る              小谷廣子
            青時雨猫の眠れる長屋門           橋本すみれ
            汗ばみて砂利をすりゆく試歩の靴      北嶋八重
            葉桜や槌音ひびく大伽藍            小谷廣子
            鯉過ぎて水面の新樹きらめけり        橋本すみれ 
            城垣の爆撃痕に日傘寄せ           新谷亜紀
            古町の空覆ひたる花樗             北嶋八重
            土塀(つちべい)に影をうつして夏薊      安藤えいじ


       ☆ 「京都あけぼの句会」ご案内

          会 場   同志社「新島会館」2F    
          日 時   7月14日(日) 午後2時〜
                 8月はお休み
                 9月 8日(日) 午後2時〜



      真如堂 去来句碑
         「涼しさの野山に満つる念仏かな  去来」 

       

       


       


      主宰の英語俳句(6月)

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           ☆主宰の6月の俳句

         

          行々子赤子眠りてゐたる間も       田島和生
          
        (ぎょうぎょうしあかごねむりていたるまも)
            

           ☆ An English haiku by our leader on a June theme:

         

             Gyogyoshi, the reed warbler,
             Chirping noisily
             While the baby sleeps soundly.

         

           * “Gyogyoshi” is another name of reed warbler because of

                  its noisy chirrup sounding like “gyogyoshi.”  It is often

                  found near lakes in early summer.



         京大時計台と楠 (正門より 2013.5.25 )




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