1月17日(土)「雉 明石句会」

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    ☆1月17日(土)明石生涯学習センターにおいて「明石句会」が行われました。  
        古澤厚子さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。  
     

      
      中野はつえ特選


           大海を統べて初日の上がりけり      古澤厚子


          7句投句7句互選 
        
        一村を見下ろす鉄塔初日影         中野はつえ
        とんとんと横跳びに寄る初鴉         中野はつえ
        つつがなく一日の過ぎし七日粥       柴田恵美子
        量り売る七味を買へる寒詣         柴田恵美子
        大絵馬に羊の駆くる明の春          古澤厚子
        かうかうと灯る交番年新た          古澤厚子
        電柱の何時もの場所の初鴉         藤原幸子
        水仙花叢れて咲き初む火頭窓        藤原幸子
        沖の船浮かぶが如く寒落暉         前島ゆき
        タンカーの黒き巨体や冴え返る       前島ゆき
        薬草を煮出すキッチン冬日ざし        大西トヨ子
        ひらひらと通夜の張り紙寒の月       大西トヨ子
        猪鍋や一献受けて赴任せり         松本節美
        温々のパンの袋を冬の蜂           松本節美

     


      ☆ 次回句会のご案内 
                      
            日  時     2月14日(土) 14時より

                 場  所     明石生涯学習センター 
      


     古澤厚子さんが、須磨周辺の写真と解説を送ってきてくださいました。
     以下にご紹介します。
     

     鉢伏山(須磨浦)山腹からの初日です。突き出ているのは海釣り公園です。句碑は芭蕉の「蝸牛角ふりわけよ須磨明石」蕪村の「春の海終日のたりのたりかな」どちらもここ須磨で詠んだ句です。
     日矢は神戸港にそそぐ運河に鴨を見に行って、あまりの美しさに1枚撮りました。
    (古澤厚子さん記)

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    まさに「大海を統べて」光が射し、本当に美しい初日ですね!
    思わず手を合わしてしまいました。


    厚子さん、ありがとうございました!

     

    ★ご案内

     季刊誌「ことばの翼 詩歌句(しかく)」44号(2015年2月初旬発行予定)より、 田島和生主宰が、雑詠欄の選者をされます。2年間のご予定だそうです。
     みなさんふるってご投句ください。



    1月11日「京都あけぼの句会」

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      京都あけぼの句会(第47回)


       ☆1月11日(日)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
         1人の投句は7句、互選も7句でした。

       

       ☆主宰の一句 
       
         ちよろぎの首根を捉ふ白木箸        田島和生
        (ちよろぎのくびねをとらふしらきばし)


      「ちよろぎ」は正月のお節料理の一品で、黒豆に添えて供されることが多いようだ。縁起を担いで「長老木」「長老喜」「長老貴」「千代呂木」などの当て字もあるとか。3cm程の巻貝のような形をしているので確かに「首根を捉ふ」という表現がぴったり。その所作が目に見えるようで思わず笑ってしまう。シソ酢漬けにされた赤色のちよろぎと白木箸。紅白鮮やかで実におめでたい一句。もう一句。
        「頭より妙なこゑ出て歌がるた」 

       

      ◇田島和生主宰 選(◎印特選)  


      ◎雪しづく落つる一と日や松にほふ        小谷廣子


      ◎眉長く描きて喜寿の初鏡              田子美地子


      ◎一水に沿うてまつすぐ恵方道          小谷廣子

       

      枯芝をシャトルコックの弾みたり          新谷亜紀
      寒柝の音を聞きつつ湯浴みかな         北嶋八重
      初夢やはじめて父の弱音聞く           阪上 元 
      山峡の盤石あらは川涸るる            小谷廣子
      かむなびの御井(みゐ)の暗さや淑気満つ   阪上 元
      鷺の舞ふ都の川の淑気かな                   北嶋八重
      勘で糸通す手際や初仕事             林 杉子
      ランナーへ叱咤する声とべり冬            阪上 元
      雪だるま置いてけぼりの河原かな           阪上 元
      閻王にひと握りなる飾米              小谷廣子
      薩摩富士映ゆるみづうみ枯芒          新谷亜紀
      一湾に初東雲や夫婦岩              小谷廣子
      五葉松捻れの太き淑気かな           林 杉子
      輪飾を結ぶ蛇口の錆びにけり          安藤えいじ
      産土の篝火挟み御慶かな            阪上 元
      連ねたる瓢箪絵馬や冬うらら           新谷亜紀
      向き合うて手繰る琴糸梅寒し           小谷廣子
      春隣同じ鳥来る昨日今日             田子美地子
      初春の日に輝きて神の鈴             居相みな子
      風邪の神置いて去(い)にたる幼かな      阪上 元

       

                       
       ☆「京都あけぼの句会」ご案内

        
        *日  時  平成27年  2月 8日(日) 午後2時〜


                        3月  8日(日) 午後2時〜


                        4月12日 (日) 午後2時〜


        *会  場  東山いきいきセンター  1階第2会議室


       
       
      北嶋八重さんが、今回は下鴨神社の雪の初景色の写真と解説をお送
      りくださいました。 

       新年早々、京都市は1954年以来61年ぶりに積雪が20センチを超える大雪となりました。下鴨神社、糺の森、河合神社の御降りの雪景色です。
      下鴨神社
       正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)。平安京が造営さ
      れる遙か以前から神聖な場所とされた京最古の社の一つです。毎年5月15日の葵祭(賀茂祭)には、優雅な王朝絵巻が再現されます。
       境内の糺の森は、賀茂川と高野川の合流地点に発達したおよそ12万
      4千平方メートル(東京 ドームの約3倍)の原生林です。糺の森の中にある河合神社は下鴨神社の摂末社です。「方丈記」の著者・鴨長明は、河合神社の神宮の家系に生まれましたが重職に就くことができず、世を嘆いて方丈記を書いたと言われています。
       1994年(平成6年)に下鴨神社全域が、古都京都の文化財の1つと
      して、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。
      (北嶋八重さん記)

       

      shimogamo2.JPG



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       糺の森


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      河合神社


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      河合神社舞殿と長明の方丈



      今年の京都の元日は、どこもかしこも「御降りの雪」でした。
      でも、下鴨神社の雪景色はとりわけ神々しい感じですね。

      俳句歳時記によると「元日に雪が降るとその年は豊穣」とか。
      今年は素敵な俳句がいっぱいできるかも。

      八重さん、ありがとうございました!


       


      「京都吟行句会報」

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         「京都吟行句会報」(第70号)


        ☆1月5日(月)「京都吟行句会」が行われました。 吟行地は「梨木神社」と「廬山寺」。
           阪上元さんから句会報が送られてきましたのでご紹介します。

         

            福相の廬山寺の僧雪掻けり       田島和生 

         
            みほとけを背に名園の雪見かな     田島和生


         

        ★ 田島和生主宰選 (◎特選)


          ◎竹の蓋青々と井の寒に入る       北嶋八重


          ◎順繰りに名水を汲み五日かな      阪上元


          ◎大空や神木の名の桂枯る        安藤えいじ


           名にし負ふ染井の水や冬温し      安藤えいじ
           染の井のあふるる水や淑気満つ     藤田侃也
           新雪を踏みしめ飲める染井かな     小谷廣子
           息白し新(さら)の句帳に新の靴     川端通代
           侘助の影に閉ざせり花頭窓        柴田恵美子
           冬の灯の一つぽつんと写経の間     大西トヨ子
           空晴れて御所の上なる淑気かな     藤田侃也
           人絶えぬ染井の水屋雪しづり       阪上元
           松ヶ枝に残る白雪淑気満つ       一村葵生 
           日当りて金色(こんじき)の鈴神の春  居相みな子
           嘴太の苔つつきだす雪の庭       阪上元 
           山門の尖るつららへ朝日かな      小谷廣子
           小寒や染井の水のほのぬくし      阪上元
           神木の暗き洞より寒雀           小谷廣子  
           ほつほつと井の湧きいづる去年今年  川端通代
           雪踏んで御所の小径のぬかるめる   藤田侃也 
           日の当る短き茎や萩枯るる        安藤えいじ 
           正月の松影の濃き大甍          川端通代
           筆塚へ冬芽の桜枝垂れけり       北嶋八重
           侘助や名水の井に竹の蓋        大西トヨ子
           一年の初めの一句宮の雪        川端通代
           日だまりの庭の片隅返り花       一村葵生
           日ざしして雪ずる音や地にひびき    居相みな子
           雪しづり菊の御紋のいらかかな     北嶋八重
           拝殿の鈴に朝日や初詣          大前美智子

           

        ☆ ひと言メモ   阪上 元

         私には二回目の正月京都吟行。京都は六十一年ぶりの大雪とやら、出町柳の河原にはいくつもの雪だるまの残がいが日差しを浴びていた
         七十回目の記念の京都吟行句会として安藤えいじさんが当初企画さ
        れた日が荒天により流会になったため今回がそれに代わることとなる。田島先生の参加も得て、総数十四名の吟行句会となった。
         梨木神社と廬山寺は寺町通りを挟んで隣り合う。梨木神社の境内の
        染井にはペットボトルやポリタンクを持った人が引きもきらない。紫式部邸跡とされる廬山寺は、久しぶりの寒晴れに清新な空気の緊張と、雪消しずくの激しいリズムとに包まれての吟行となった。

         

        ★ 次回「京都吟行句会」のご案内


          日  時    2月2日(月)10時半


          集合地     京都市営地下鉄 烏丸御池
                    5番出口地上へ出たところ


          吟行地     六角堂と三条通り界隈

          句会場     東山いきいきふれあいセンター



        北嶋八重さんから、吟行風景の写真が送られてきました。


        梨木神社.JPG
        梨木神社

        梨木神社参道.JPG
        梨木神社参道

        京都三名水の染井.JPG
        京都三名水の染井


        染井.JPG


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        廬山寺

        源氏の庭.JPG
        源氏の庭


        池田遥邨の筆塚.JPG
        池田遥邨の筆塚


        なんと美しい雪景色でしょう!
        70回目の記念すべき京都吟行句会にふさわしい冬晴れの景ですね。
        雪解雫の音と、ピリッとした新春の空気感が伝わってきます。


        元さん、八重さん、えいじさん、ありがとうございました!

         


         


        迎春

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             明けましておめでとうございます。


           本年もよろしくお願いします。
                       
                       2015(平成27)年 元旦


           

          昨年は、各句会担当の方によるコメントや写真提供のおかげで、ブログがとても充実したものになりました。

          今年もまた、各句会と連携をとりながら進めていきたいと思います。アドバイスやご協力をいただけたら幸いです。


          また、「雉」誌にも掲載されましたが、この1月から「雉」HPがリニューアルされました。

          新しいHPは、広島の村上正人さんが手作り
          で立ち上げてくださり、今後の更新も自ら行ってくださるそうです。まさに「雉」手作りのHPですね。
           
          さらに、これを機に一般の方々からのインターネットによる俳句投句
          (ネット俳句)を開始されました。ぜひアクセスしてみてください。
           
               【新しいHPのアドレス】
                   ↓
            http://www.kijihaiku.org/

           

          下鴨神社絵馬.jpg
           下鴨神社舞殿の絵馬(撮影:北嶋八重さん) 



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