「大津・本丸句会」(第43回)
☆3月23日(火)「大津・本丸句会」が開かれました。
一村葵生さんから「句会だより」が送られてきましたのでご報告します。
雨つぶのやうにも稚鮎あまた跳ね 田島和生
一村葵生さんから「句会だより」が送られてきましたのでご報告します。
雨つぶのやうにも稚鮎あまた跳ね 田島和生
潜りては距離ちぢめては鳰の恋 田島和生
☆ 田島和生主宰 選 (◎印特選)
◎ 初蝶やふはり椿の葉を立てり 馬場千香子
◎ 色も香も遠き日のまま桜餅 筧 ゆき
◎ 檻の虎しきりに歩む日永かな 北嶋八重
月まどか枝頭に春のきざしあり 吉田 孟
白波の岸へ岸へと比良八荒 熊村あけみ
藍甕に藍の華湧く木の芽晴 安藤照江
父母へ夫へ彼岸の鐘を撞く 北嶋八重
小半日句座に連なり彼岸過ぐ 西村千鶴子
春の日や尾のふはふはの狐猿 北嶋八重
西陣の機織る音や木の芽吹く 安藤照江
一つづつ咲いてあまたの紅椿 馬場千香子
春色の峠にあをき義民の碑 山本愛次
ふらここやこはごは乗りて幼児と 竹内悦子
囀りの絶ゆることなしガラシャの碑 北嶋八重
火花散るドックの底や風光る 安藤照江
登校の子の皆無口春の雨 熊村あけみ
群雀二派 があるらし花はこべ 竹内悦子
せせらぎに魚影きらりと水温む 沢田清子
花菜摘む母へ下校の子の集ふ 山本和生
鐘おぼろビルの谷間の本能寺 西村千鶴子
天守跡礎に坐し春愁 青木陽子
木の芽風五体ゆるみて歩みけり 竹内悦子
手になじむ楽の茶碗や梅花祭 西村千鶴子
百選の名水掬ふ春日かな 山本愛次
湖染むる葭松明や涅槃吹き 西村千鶴子
宿坊の手桶に一枝桃の花 筧 ゆき
手の届きさうな雲ゆく春野かな 馬場千香子
錆差しの白椿落つ日暮かな 青木陽子
春月やうるむ町の灯港の灯 安藤照江
手を合はせ見送る舞妓雛流し 北嶋八重
☆これからの句会のご案内 10時30分〜13時00分
4月26日(火) 大津生涯学習センター 301号室
5月24日(火) 大津生涯学習センター 201号室
6月28日(火) 大津生涯学習センター 301号室
7月26日(火) 大津生涯学習センター 301号室
5月24日(火) 大津生涯学習センター 201号室
6月28日(火) 大津生涯学習センター 301号室
7月26日(火) 大津生涯学習センター 301号室
一村葵生さんが、東近江市「石塔寺」の写真と解説をお送りくださいました。
以下にご紹介します。
<石塔寺>
東近江市南部に横たわる布引山の東端に、その寺は位置しています。 天台宗阿育王山石塔寺(あしょかおうざんいしどうじ)。 この寺には、一五八段の長い石段を登った山の上に、巨大な石塔があります。高さ七、五メートル。ちょっと異様な感じが漂う不思議な塔です。
かつて司馬遼太郎はこの地を訪れ、「塔は近江をひらき日本に商業をもちこんだ近江帰化人の一大記念碑であるがごとくであり、帰化人たちの居住区宣言であるような気もする。」と記しています。
「この丘の付近は、八日市にしろ日野にしろ、上代帰化人の大聚落のあったところである。かれらが、故郷をなつかしむあまり、この山の上にこのような巨石をひきあげ(中略)、半島をしのぶよすがにしたのであろう。」
(一村葵生さん 記)
確かに、圧倒されそうなほど大きくて不思議な石塔ですね。
また、これほどの石塔の群れは初めて見ました。
葵生さん、貴重なお寺のご紹介、ありがとうございました!