京都あけぼの句会 第69回(3月)

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    ☆3月12日(日)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。

     北嶋八重さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

     
    ★ 田島和生主宰 後日選(特選無)
     
    風光る螇蜥止まる子の肩へ       安藤えいじ            
    高枝に揺れて吹かるる古巣あり    一村 葵生       
    出征の遺影の若き春霖雨        青木 陽子     
    鵯(ひよどり)の鳴いて飛び立つ落椿  居相みな子
    降る雨や蕾ふくらむ沈丁花        大前美智子    
    草萌を飽かず啄む地鶏かな       一村 葵生  
    大いなる朱の楼門や春の雲       大前美智子  
    春驟雨男の急ぐ女坂           安藤えいじ  
    春宵や汀に白き嘘(うつせ)貝      中蔵みづほ   
    向かひ山日のよく当たり春めけり   居相みな子
    池の面へ尾鰭撥ね上げ春の鯉     新谷 亜紀  
    山茱萸の黄や音立てて雨の降り    大前美智子   
    天辺の見ゆる比叡や朝霞        北嶋 八重
    水底の石は七色水温む         今井 浄子 
    水温む水面を跳ねて羽虫飛ぶ     一村 葵生 
    幼子と絵本をひらく春日向        青木 陽子
    雛を乗せ青き匂ひの藁の舟       小谷 廣子  
    前髪に春の雪つけかけ来たる      中蔵みづほ      
    安土への道を聞かるる四温かな     一村 葵生      
    一片の白雲浮きて菖蒲の芽       小谷 廣子
    切口の渦のくれなゐ蘖ゆる        小谷 廣子        
    三更の闇やどどどと春の雷       今井 浄子
    菖蒲の芽一寸ほどになりて立ち           新谷 亜紀
    金色の綿毛に風や辛夷の芽      北嶋 八重
    朝雲雀大極殿の空高し          小谷 廣子 
    鴨川の浅瀬を歩む春の鴨        大前美智子
    肋骨のにぶき痛みや春寒し       北嶋 八重 
    葉の蔭は秘密の径や地虫出づ     安藤えいじ   
    四囲の山うすむらさきに笑ひけり    今井 浄子 
    烏一羽古巣へ枝をくはへ来し      一村 葵生
    見つめたる脳の画像や春寒し      小谷 廣子
     

    ☆「京都あけぼの句会」のご案内 いずれも午後2時〜5時

      4月 9日(日) 東山いきいきセンター   101号室
     
      5月14日(日) 東山いきいきセンター 102号室       

     
       北嶋八重さんが「月ヶ瀬梅林」の写真と解説をお送りくださいました。
       以下にご紹介します。

    <月ヶ瀬梅林>
     月ヶ瀬梅林は、奈良盆地と伊賀盆地の境に広がる大和高原の北側、京都・三重・奈良府県境付近に位置します。五月川の渓谷沿いに梅の木が広がる様から、月ヶ瀬梅渓とも呼ばれ、天下の名勝の一つとして知られています。海抜200メートルから300メートルの高原であるため、梅の開花時期は、奈良市中心部よりも半月程遅れ、満開は3月中旬から下旬となることが多いようです。
     江戸時代末期、斎藤拙堂の『月瀬記勝』、頼山陽の『和州香世界』で全国に有名になり、その後、高浜虚子、種田山頭火、鈴鹿野風呂等も訪れ、俳句を詠み、水上勉は、小説『紅花物語』を著しました。訪れた3月中頃は、未だ風も冷たく梅は七分咲きでしたが、アップダウンの多い丘陵の梅見は、汗ばむほどでした。
    (北嶋八重さん 記)
     
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    月ヶ瀬梅渓
     
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    寒紅梅
     
    雄大な渓流を眺めながら梅見ができるなんて!
     
    遠景も近景も楽しめる最高のスポットなのですね♪
     
    八重さん、ありがとうございました!
     

    「大津・本丸句会」(第54回)

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       ☆2月28日(火)「大津・本丸句会」が開かれました。
         一村葵生さんから「句会だより」が送られてきましたのでご報告します。
       
       
        一羽なら淋しからんに帰る鳥         田島和生
       
       花圃に水やれば虹生れ二月尽      田島和生
       
       
      ☆ 田島和生主宰 選(◎印 特選)
       
       
      ◎ 裏店の古書雑然と兼好忌         青木陽子
       
      ◎ 春寒し野良着につきし火のにほひ   青木陽子
       
      ◎ 青き踏む古希の祝ひのスニーカー   筧 ゆき
       

         雪晴の野をつややかに烏飛ぶ     一村葵生
         さざなみや庵に炙る初諸子        北嶋八重 
         春水の光た走る離宮道               北嶋八重
         寒鯉は池の真中にただ一尾      三雲宏一
       「準備中」峠の茶屋や冴返る      青木陽子
       淡雪や法螺が導く竹送り         安藤えいじ
       湖の色少し青みて梅ふふむ      沢田清子
       春一番保冷の箱の舞ひ上る      竹内悦子
       部屋に満つ伽羅の香りや浅き春    北嶋八重
       岩田帯一丈祓ひ風光る             安藤照枝
       梅の香や枯山水の砂の波        山田流水
       鳶の輪の笛のしばらく春の昼      吉田 孟
       湧き水に注連はられあり藪椿      熊村あけみ
       動物園こゑの途切れて春の月      馬場千香子
       猛りつつ堰越え行けり雪解水      熊村あけみ
       矛杉の撓む上枝(ほつえ)や春の雪    西村千鶴子
       源平の戦跡はるか海霞           筧 ゆき
       牛鳴けば牛の応へて雪解風      安藤照枝
       桶作る鉋ずらりと冴返る           北嶋八重
       磯遊水平線の上に船               熊村あけみ
       
         
      ☆ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分        
               
             
      3月28日(火) 大津生涯学習センター 301号室

      4月25日(火) 大津生涯学習センター 301号室

      5月23日(火) 大津生涯学習センター 301号室

      6月27日(火) 大津生涯学習センター 301号室

      7月25日(火) 大津生涯学習センター 301号室
       

      一村葵生さんが、近江八幡市にある「白雲館」の写真と解説をお送りくださいました。
      以下にご紹介します。

      「白雲館」
        白雲館は、明治十年(1877)に八幡東学校として建築された。当地の近江商人たちが協力して建設費を寄付したという。 当初二百人の児童が在籍していたが、生徒数の増加ためその需要をみたすことができず、わずか十五年ほどでその役割を終えた。
        その後は、役場、郡役所、信用金庫などを経て、昭和期後半からは空き家状態が続いていた。しかし、市が平成四年から修復に取りかかり、現在は、ギャラリー、観光案内所となっている。
      ​ (一村葵生さん 記)
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      漆喰の白が映えた美しい建物ですね。
       
      明治初期の近江商人の心意気が感じられます。
       
      葵生さん、ありがとうございました!
       

      「関西句会」(第172回)

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        ☆2月26日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
         小谷廣子さんから句会報が送られてきましたので、ご報告します。
         

        ◇ 田島和生主宰 後日選 (◎は特選)
         
        ◎合戦の賤ケ岳より初音かな       小谷 廣子
         
         薄氷の裏に押し葉の光りけり      安藤 えいじ
         捲(まく)れたる露店のシート春一番  古澤 厚子
         水草生ふ岸辺に稚魚の群るるなり  中野 はつえ
         春一番フランスパンをしかと抱き    古澤 厚子
         薄ら日の竹林鳴れり春北風       柴田 惠美子
         神官の揃ひの木沓菜種御供     井浪 千明
         二上山の鳶の声聞く霞かな       藤田 侃也
         梅寒し鯉へ手を打つ橋の上       柴田 惠美子
          (知恩院 修復)
         大棟に乗る鬼瓦冴返る         小谷 廣子
         琅玕に強き風吹く二月かな       藤田 侃也
         寄進竹子ら担ぎ行く雪解道       安藤 えいじ
         やはらかに畔のふくらむ雨水かな  井浪 千明
         甘樫の丘の日溜り壷すみれ      小谷 廣子
         

        ☆「関西句会」のご案内
         
        3月26日 (日)1時半〜於:「アネックスパル法円坂」
         
        4月23日(日) 同上


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         東 寺 庭 園 (京都市南区)
         

        京都あけぼの句会 第68回(2月)

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          ☆北嶋八重さんから2月「京都あけぼの句会」報が送られてきましたので
          ​ ご報告します。
           
          ☆田島和生主宰 後日選 (◎印特選)
           
          ◎万燈のゆらぐ秘仏や春寒し       居相 みな子
           
           首すくめバスをひた待つ寒の雨     新谷 亜紀     
           北上の車窓次第に雪眩し         一村 葵生  
           日脚伸ぶ木灰に寝かす奈良の墨    小谷 廣子
           大津絵の鬼に当れり追儺豆       北嶋 八重  
           敷きつめし庭の白砂の冴返る      居相 みな子
           ジャズライブ灯のゆれやまぬ雪夜かな  林  杉子   
           眼帯をはづすや町の雪明り       田子カンナ  
           飛石の一つ一つに薄氷          青木 陽子   
           小流れの音の軽やか春の庭      大前 美智子 
           水温む水の底より鯉動く         居相 みな子   
           真つ白な杜氏の長靴寒造        北嶋 八重  
           雪止みし日暮の道を人現るる      一村 葵生 
           追儺鬼車座にまづ酒あふる       阪上 元   
           芍薬の芽の赤々と土割れり       居相 みな子   
           きさらぎや少女の見する膝小僧     阪上 元    
           大護摩の白煙もつれ鬼やらひ      小谷 廣子    
           墨の玉量る天秤日脚伸ぶ        小谷 廣子     
           なやらひの鬼に幣もて撫でられし    北嶋 八重       
           外灯の照らせるところ雪降れり      阪上 元
           竹箸を削る小刀冴返る          北嶋 八重 
              

          ☆「京都あけぼの句会」のご案内 いずれも午後2時〜5時

            3月12日(日) 東山いきいきセンター  101号室
            
            4月 9日(日) 東山いきいきセンター  101号室       

           
             北嶋八重さんが 松尾大社「節分祭」の写真と解説をお送りくださいました。
             以下にご紹介します。
          <松尾大社の節分祭> (京都市西京区嵐山宮町3)
           松尾大社は大宝元年(701)に建立された社で、酒づくりの神様として有名で、境内に山のように積まれた酒樽は、各地の酒造業者が奉納したものです。亀の井とよばれる湧き水を元水に加え酒を醸造すれば腐らないという言い伝えがあります。2月3日、午前10時頃から、無形文化財「石見神楽」(種神楽)の奉納が行われました。
           出雲神話の主人公である素戔嗚尊が祭神・大山咋神の祖父神にあたる由縁もあり、島根県益田市より毎年節分に奉納されており、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治する場面は、大変迫力が有りました。午後、『節分祭』が執り行われた後、宮司や福男・福女による『豆まき』が行われました。
           好天にも恵まれ、神楽の鬼のお祓いも受けて、節分祭を楽しんできました。
           (北嶋八重さん 記)

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           酒 樽

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           亀の井

          どの写真もベストショットで迫力ありますね!
           
          私も鬼のお祓いを受けたような気持ちになりました。
           
          八重さん、ありがとうございました!
           

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