京都あけぼの句会 第78回(12月)

0

    ☆12月20日(日)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
     北嶋八重さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

     
    ☆主宰の一句
     
    浮寝鳥ゆれゐて我もゆれにけり    田島 和生
     
      浮寝鳥をじっと見ておられた主宰は、ご自分も一緒にゆらゆらと揺れてくるのを感じられた。その一瞬を切り取り詠まれたものだが、神経を集中しておられたそれまでの時間の流れも感じ取れる。対象凝視の一句。
     もう一句。「夕映の水輪触合ひかいつむり」
    (新谷亜紀)

    ★ 田島和生主宰 選(◎は特選)

    ◎松脂(やに)の匂へる窯場朝しぐれ      小谷廣子
     
    ◎大琵琶の風や睦ぶるかいつむり       小谷廣子
     
    ◎ふくよかな観音拝み冬ぬくし         北嶋八重

     墓守る話や湯屋の十二月          中蔵みづほ
     向き向きに水輪を重ね池の鯉         林 杉子
     招き猫少しよごれて漱石忌          田子カンナ
     山茶花や人の行き合ふ仏みち         山田流水
     歳時記に挿みし枯葉朱の仄か        北嶋八重
     鳥騒ぐ十二月八日事もなく           田子カンナ
     赤き服着て人を待つクリスマス       北嶋八重
     ひと葉づつ色を違へて楢落葉        新谷亜紀
     落葉踏みひとり遊びの小犬かな        今井淨子
     臥す檻のライオンに散る木の葉かな     林 杉子
     小春日や亀向き向きに甲羅干す       居相みな子
     山道にバス遣り過ごす寒暮かな       中蔵みづほ
     枯木立群れ鳴く鳥の名を知らず       田子カンナ
     托鉢僧咳をこぼして立去りぬ         今井浄子
     雪降るや水子地蔵を拝むひと        北嶋八重
     迷ひしと云ふ娘(こ)に遇ひぬ落葉山     一村葵生
     築地塀網目の如く蔦枯るる          居相みな子
     楼上に人の影絵や冬夕焼          北嶋八重
     手を入るる母の胸乳や冬ぬくし       安藤えいじ
     窓の雪アダモの歌ふ「雪は降る」      青木陽子
     しぐるるや傘開く人走る人           大前美智子
     小春なり御神籤箱に猫ねまる        林 杉子
     咳(しはぶき)の止みて歌舞伎の幕上る   青木陽子
     
     
    ☆ 京都あけぼの句会のご案内
     
        東山いきいきセンター  午後1時半開始
        
        平成30年 1月17日(水)101号
     
              2月21日(水)101号

     
     北嶋八重さんが「クリスマスイルミネーション」の写真と解説をお送りくださいました。
      以下にご紹介します。
     ☆クリスマスイルミネーション☆彡 
    クリスマスシーズンになると、河原町御池の京都ホテルオークラ周辺は、街路樹がイルミネーションで彩られ、クリスマスの雰囲気を醸し出しています。あけぼの句会の帰りに眺めて来ましたが、年々、華やかになって来て、楽しめるスポットです。
    (北嶋八重さん 記)
     
    1.JPG

     
    2.JPG

     
    3.JPG

     
    4.JPG

     
    5.JPG

    本当に華やか!
     
    日ごろ足早に行き来しているお勤め人たちも、
    この時期はゆっくり楽しめそうですね♪
     
    八重さん、ありがとうございました!
     

    「大津・本丸句会」(第63回)

    0

      ☆11月28日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
       一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       
       ★ 主宰の一句         
        
          風船の射的高鳴り冬の町       田島 和生    
       「風船の射的」とはどういうものなのか、わたしのような田舎者はやったことがないので分からない。たぶんどこかの縁日での風景なのだろう。風船自体は春の季語でもあるが、それが射的の的になっていて運良く命中してパンと割れると、にぎやかな境内にあっても一際高い音をたてて乾いた空気に響く。のどかな冬の光景である。
       (もう一句。人はみな往き来に礼や枯木道) (一村葵生) 

       ☆ 田島和生 主宰選(◎印特選)
       
      ◎ 保線夫の朱色の上着冬日燦         熊村あけみ
       
      ◎ 冬日差す川端(かばた)の底に太る鯉  山本和生
       
      ◎ 噴煙や大鍋に沸くきのこ汁         安藤照枝
       
       百年の駅の二階へ蔦紅葉       安藤照枝
       尼寺の古井へこぼれ姫椿       西村千鶴子
       本堂も庫裡も音なし冬日和        山本和生
       紅葉散る万博の森ひと所        竹内悦子
       山茶花や夫の居ぬ間を咲きつづき 竹内悦子
       枯蓮の池一面に覆ひをり        三雲宏一
       築山の湿苔に照り冬の月       西村千鶴子
       日を返す真珠筏や冬の湾       筧 ゆき 
       はからずも銀杏落葉を踏みにけり 安藤えいじ
       廃校に色をつくして銀杏散り     安藤照枝
        山頭火閑居
       紅葉散る一草庵の筒井筒      西村千鶴子
       物干に柿吊しあり両隣         馬場千香子
       湖の日矢は遠くに蓮の骨       吉田 孟
       山門へ御堂へ銀杏散り止まぬ    安藤えいじ
       わが妻の手の温もりや雪だより   山田流水
       踏まぬやう桜落葉の色と香と     熊村あけみ
       山巓(てん)の比良に初雪小匙ほど 吉田 孟
       梟の目をぱちくりとまばたけり     一村葵生
       筒袖の布子(ぬのこ)を干せり海女の家 山本和生
       小春凪浦曲に干せる今朝の魚    筧 ゆき
       冬山に日矢渡りゆく湖北かな     山本和生
       木守柿峡に日ざしの届きけり     熊村あけみ
       止め山を下り来る老爺頬かぶり    一村葵生
       群鳥の光りて下りる刈田かな     馬場千香子
       

      ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
       
       12月26日(火)大津生涯学習センター 303号室
       
        1月23日(火)大津生涯学習センター 201号室

       
      一村葵生さんから永源寺の写真をお送りいただきましたのでご紹介します。
      12月1日に行かれたとのこと。紅葉の季節も終わりに近い感じだったそうです。

      1.JPG


      2.JPG


      3.JPG


      4.JPG

       
      5.JPG

      慈悲に満ちた表情の石仏さん。
       
      その両手に溢れるお賽銭と木の実。妙味がありますね。
       
      葵生さん、ありがとうございました!
       

      「関西句会」(第180回)

      0

        ☆ 11月26日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
          大西トヨ子さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

         
        ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)

        ◎ 豆稲架の爆ぜて日和の定まりぬ  小谷 廣子
         
        ◎ 飲食(おんじき)の匂ひくるなり十夜寺
                                井浪 千明
         
        ◎ 見上ぐれば磴の先なる大紅葉   藤田 侃也
         

        腕なき佛を拝む寒さかな        北嶋 八重
        秋日さす海軍墓地にまなこ閉づ   柴田 惠美子 
        二上山の頂隠す時雨雲        藤田 侃也
        ななかまど小屋の標となりにけり  安藤 えいじ
        落葉降る此処が廓の跡とかや    藤田 侃也
        山腹の一軒宿や照紅葉        古澤 厚子
        夕空を雁水平に飛び行けり      徳永 絢子
        冬の波ひかるメリケン波止場かな  井浪 千明
        笹子鳴く山ふところに羅漢かな    小谷 廣子
        海鳴りや柚子味噌あてに地酒酌む  古澤 厚子
        抽ん出し鎮守の銀杏明かりかな   小谷 廣子
        水垢離へ峨々たる巌冬ざるる     小谷 廣子
        潜水艦浮ぶ小春の波ひかり      柴田 惠美子
        薪一つ足して湯殿の寒さかな     安藤 えいじ
        病舎の灯次々ともる寒暮かな     阪上 元
        予後の歩のしかと杏の返り花     阪上 元
        大黒の野点いただき紅葉狩      北嶋 八重
        カーテンの仕切るしはぶき病者の夜 阪上 元
         

        ☆「関西句会」のご案内
          
         12月24日 (日)1時半〜  於:「アネックスパル法円坂」
          
         北嶋八重さんが「鶏足寺」の写真と解説をお送りくださいました。
         以下にご紹介します。
         
        <鶏足寺>(滋賀県長浜市木之本町)
          鶏足寺(旧飯福寺)は、735年僧行基によって建立されました。いったん荒廃した寺を799年最澄が山岳仏教の聖地として再興しました。中世には僧兵を擁するほどの大寺で、時の権力者の庇護を受け栄えましたが、江戸幕府の終焉とともに衰微しました。 現在は廃寺となっており、伝来した本尊の十一面観音立像(重文)や他の仏像及び寺宝を己高閣に納め、地域の住民の手によって守り継がれています。紅葉の名所としても知られ、参道のもみじの古木が幽玄な情景を醸し出す中、お参りしてきました。(北嶋八重さん 記)
         
        1.JPG



        2.JPG
         

         

        3.JPG


        4.JPG


        5.JPG
         

        少し寂れたお寺に、下紅葉や散紅葉が映えていますね。
         
        八重さん、ありがとうございました!

         

        リンク
        プロフィール
        カレンダー
             12
        3456789
        10111213141516
        17181920212223
        24252627282930
        31      
        << December 2017 >>
        最新の記事
        カテゴリー
        月別更新一覧
        コメント
        サイト内検索
        others
        携帯用QRコード
        qrcode