京都あけぼの句会 第79回(1月)

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    ☆ 1月17日(日)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
      北嶋八重さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
     

     デパートへ雪沓ぬれて加賀をんな         田島和生        
     
     青ざめて雪の白山なほ暮れず      田島和生 

         
    ★ 田島和生主宰 選(◎は特選)

    ◎くれなゐの水尾の伸びゐて初茜     中蔵みづほ
     
    ◎マスクしてかたまり帰る通夜の闇    小谷廣子
     
    ◎冬薔薇や乙女となりし不冶の妻     安藤えいじ
     
     菩提樹にはや芽のふふみ初参      林 杉子   
     まほろばの三山たたへ初の旅      小谷廣子       
     お飾りの歯朶の縮みし十日かな     大前美智子       
     断崖をはみ出す社初茜          一村葵生       
     ひたひたと抜き去る人や冬堤       一村葵生
     産土の杜の篝火年籠           北嶋八重   
     蓮の骨幾何模様なる泥の中       林 杉子            
     青空にうつむきて咲く冬桜        田子カンナ        
     往還のチンチン電車寒の雨       大前美智子 
     風花や日差一筋光りたる         居相みな子            
     凍星や風のみがける盆地の灯       阪上 元        
     青々とかぐろき土や冬の草        居相みな子       
     年賀状はみ出しさうな幼なの字     北嶋八重
     金色に灯る三門年新た           北嶋八重   
     聞きなれぬ鳥の鳴き声冬木の芽      田子カンナ          
     冬銀河とほく列車の発光す        阪上 元          
     氏神の庭に黒々焚火跡          居相みな子                                     
     稜線にちぎれ雲置き初茜         田子カンナ                 
     旗竿に風の音聞く初仕事         阪上 元                   
     頂に観音ゐます初御空          一村葵生           
     地球儀を窓辺に廻す春隣        青木陽子     
     大絵馬の戌の髭立ち初詣        林 杉子  
     結氷へ大亀小亀封じられ        一村葵生   
     元日や晴れて高きに鳶の笛       山田流水
     東山闇に一打の除夜の鐘        北嶋八重 
     寂として岩の割れ目の落椿        青木陽子

     
    ☆ 京都あけぼの句会のご案内
     
        東山いきいきセンター  午後1時半開始
        
        平成30年 2月21日(水)101号
     
                3月21日(水)101号

                    
    ★北嶋八重さんが「知恩院三門前」の写真とコメントをお送りくださいました。
       以下にご紹介します。
      年明けの瞬間の知恩院三門前の光景です。
      三門は午後11時に閉門されましたが、門前は除夜の鐘に聞き入る老若男女で、深夜とは思えない賑わいでした。外国人観光客からは、カウントダウンも聞かれ、皆さんと唱和して寒さも忘れる程でした。(北嶋八重さん 記)
     
    知恩院の三門前の去年今年.jpg
    知恩院三門前の去年今年
     
    年明けの知恩院三門.jpg
    年明けの知恩院三門

    除夜の鐘の音と人々のさざめきが聞こえてくるようです。

    八重さん、ありがとうございました!

    「大津・本丸句会」(第64回)

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      ​  ☆12月26日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
       一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

        
       ★ 主宰の一句      
        
      ​     北斎の青丹(あおに)の湖に年詰まる      田島和生     
       
       葛飾北斎の絵で海というと、大波と小さな富士の絵「神奈川沖浪裏」が思い浮かぶが、たしかに海の色が深い紺色に描かれている。他に波のない静かな海も描かれていてそれらの海の色も濃淡はあれど深い藍色を湛えている。作者はそういう海の色を琵琶湖に見たのであろう。年も押し詰まった小春凪の琵琶湖はまさに「青丹の湖」であった。もう一句。「数へ日をちりちり鳴いて鶲(ひたき)かな」
       (一村葵生)
       
       ☆ 田島和生主宰 選(◎印 特選)

       
      ◎ 透きしまま咽を掠(かす)むる氷魚かな 山田流水
       
      ◎ 長老の一声注連を綯(な)ひ始む    一村葵生
       
      ◎ 伝票に鱗張り付く歳の市         安藤照枝
       
       D51の汽笛遠くに山眠る         筧 ゆき
       篳篥(ひちりき)に踊る仮面の里神楽  山本和生
       農小屋のどれも素通し冬菜畑       熊村あけみ
       岩間ごと点れる祠年暮るる       一村葵生
       冬日燦豪華客船入港す         筧 ゆき
       冬至の湯わが家の訓(をしへ)柚子三つ   吉田 孟
       雲梯をとことんやる子冬日燦      竹内悦子
       木枯や礫のごとく群雀           熊村あけみ 
       乳母車すつぽり覆ひ枯木道       馬場千香子
       瀧飛沫(しま)く崖の一処(ひととこ)冬紅葉 山本和生
       時雨るるや湿りて重き母の文      山本愛次
       牡蠣食へば瀬戸とつぷりと遠汽笛    山本和生
       老画家の手のうるはしき冬日向     吉田 孟
       歳晩や隅にすくみて易者の灯       山本和生
       夜焚火や工事現場に人動く        熊村あけみ
       気嵐に沖島消ゆる淡海なる       吉田 孟
       冬の鳶修験の宮の磴険し        一村葵生
       河豚鍋や写楽の睨む席当る       山本和生
       頭から囓(かじ)る鰰海しけり        安藤えいじ

           
      ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
       
      1月30日(火)大津生涯学習センター 201号室(新年会 一心)
      2月27日(火)大津生涯学習センター 201号室
      3月27日(火)大津生涯学習センター 201号室
      4月24日(火)大津生涯学習センター 201号室
      5月22日(火)大津生涯学習センター 201号室
       

      一村葵生さんから「北向十一面観世音菩薩」の写真と解説をお送りいただき
      ましたのでご紹介します。
      北向十一面観世音菩薩 
       JR能登川駅の近くに小高い山があります。標高267.5mの猪子山で、その山頂には三つ四つの巨岩が露頭していて、その一つの巨岩にある岩窟に、観音さんが祀られています。岩窟に続けて御堂が建立されているのですが、寺なのか社なのかちょっと判断がつきかねるような不思議な雰囲気の建物でした。堂のなかはほの暗く、線香がただよい灯明が点っていました。その昔、坂上田村麻呂がこの岩窟に観音さんを安置し戦の勝利を祈願したのだといういわれがあるようです。山頂からは西は琵琶湖とその向こうの比良の山々が見え、東には鈴鹿山脈が望めます。1月7日、数は多くはありませんが、お参りする人の姿がありました。
       (一村葵生さん 記)
       
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      確かに雰囲気のある岩窟ですね。
       
      いずれパワースポットになるかも。
       
      葵生さん、ありがとうございました!
       

      「関西句会」(第181回)

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        ☆12月24日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
          柴田 惠美子さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
         
        ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)

        ◎ 城の濠古江のごとく鴨来たる    井浪 千明
         
        ◎ ペンギンの並び北向く寒波かな    安藤えいじ

        北風吹いてドミノ倒しの駐輪場     大西トヨ子
        小春空土均し撒くお礼肥        徳永 絢子
        荒れ畑をつひばむ鴉雪催        柴田惠美子
        発掘の井戸の土塊霜の花       小谷 廣子
        罠ひとつ仕掛けて来たり根深汁    井浪 千明
        新しき顔のちらほら報恩講        原 万代
        夕靄に入り日の滲む冬至かな     徳永 絢子
        木洩日の渓へ鳴きけり三十三才   藤田 侃也
        大篝爆ぜて奉納相撲かな        小谷 廣子
        冬の川人来て今朝も糸垂るる     安藤えいじ
        湯の町の銀座通や団子花       古澤 厚子
        宮の跡冬の蓬のあをあをと       徳永 絢子
        寒林を抜けて渦巻く風粗し       藤田 侃也
        雑炊や二百グラムの術後食      阪上 元
        ロープウェイの窓にきらめく樹氷林  北嶋 八重
        電飾に冬木の枝も煌めけり       藤田 侃也
        すき焼やあかあか灯る母の家     古澤 厚子
        冬ざれや汀に朽ちし舟舫ふ       小谷 廣子
        ミステリー読み耽りゐる冬籠      柴田惠美子
        夜回りの声の遠のく仕舞風呂     原 万代
        寒林へ探鳥会の遠眼鏡         藤田 侃也
            

        ☆「関西句会」のご案内
          
         1月28日 (日)1時半〜  於:「アネックスパル法円坂」

          
         北嶋八重さんが「びわ湖テラス」の写真と解説をお送りくださいました。
         以下にご紹介します。

        <びわ湖テラス>
         滋賀県にある高原リゾート施設「びわ湖バレイ」の山頂エリアに2016年7月、びわ湖テラス」がオープンしました。
         日本最大の琵琶湖の大パノラマの絶景を、天空のテラスから眺めることができます。ロープウェイで気軽に山頂の1100メートル   まで昇れ、レストランもあるので、山岳リゾートのスポットとして四季折々に楽しむことが出来ます。(北嶋八重さん 記)
         
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        裸木が純白にデコレーションされて、美しいですね!
         
        八重さん、ありがとうございました!
         

        迎春

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          明けましておめでとうございます。
           
          本年も「関西地区だより」をよろしくお願いします。
           
               2018(平成30)年 元旦

          今年は戌年。犬の鋭い感覚に倣って五感を磨き、
          いい句を作りたいですね。
           
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          下鴨神社舞殿の大絵馬(撮影:北嶋八重さん)
           

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