京都あけぼの句会 第82回(4月)

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    ☆ 4月18日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
      林 杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
     

    ★主宰の一句
     
     牡丹いま王者のごとし蟲よ来よ   田島和生
     
     美しく、気高く、大きく花ひらく牡丹は、まさに「花の王者」。「蟲」と旧漢字にされたことで、「多くの虫たちよ、さあ、やっておいで!」という、懐深い王者の風格がさらに強調される。どうどうとした、主宰らしい一句。
      もう一句、「俯いてゑんどうの花舌を見す」
     (新谷亜紀)
     
    ☆ 田島和生主宰 選(◎は特選)

    ◎神鶏の声間のびして花曇       田子カンナ
     
    ◎阿羅漢の裾うづたかき春落葉    小谷廣子
     
    ◎ 穴を掘る漢(をとこ)の背へ花吹雪   新谷亜紀
     

    真つ白の命綱垂れ松の芯       小谷廣子
    落花浴び雲水の列声澄めり      今井淨子
    ヨーホーと小鼓を打つ目借時      北嶋八重
    羽音立て広き境内虻飛べり      大前美智子
    花屑を吐き出す鯉の大き口      居相みな子
    お喋りの雀三羽や花楓         中蔵みづほ
    呼び寄せて葉桜揺らす番鳥      青木陽子
    杖ひいてピンク嬉しき花衣       今井浄子
    花冷や卓に伏せ置く薬袋紙      青木陽子
    葉隠れに小さく咲いて残り花     居相みな子
    荒鋤の田へ蒲公英の絮しきり    林 杉子
    風鐸を少しゆらして春時雨        田子カンナ
    地下道を抜けて明るき春の風    安藤えいじ
    踏みゆけばくるぶしに触れ春落葉  新谷亜紀
    山城へ息の弾みて桜狩          小谷廣子    
    連峰はまだ雪白き鳥帰る        田子カンナ
    杣出しの轍かがよふ春の霜      小谷廣子
    倒木の岩を嚙む根や春愁       林 杉子
    ふり返る耕人深き笑ひ皺        新谷亜紀
    池の面の花屑背に鯉浮けり      居相みな子
    春昼の日を返しては鳩の群      田子カンナ
    さざなみの伊根の舟屋は春うらら  山田流水
    惜しみなく子の手のひらへ花吹雪  安藤えいじ
    花水木ゆらりゆらゆら雨上がり     山田流水 

     
    ★ 京都あけぼの句会のご案内

        東山いきいきセンター  午後1時半開始
        
        平成30年 5月16日(水)101号

                6月20日(水)101号
     

    ☆ 北嶋八重さんが、八幡「背割堤」の写真と解説をお送りくださいました。
      以下にご紹介します。
     背割堤の桜(八幡市八幡在応寺地先.国営公園 淀川河川公園背割堤地区)
     京都市の中心部から離れた木津川流域の淀川河川敷公園の背割堤(木津川と宇治川を分ける背割堤約1.4キロメートル)に、約250本のソメイヨシノの桜並木が続き、近年、桜の名所として知られるようになりました。平成29年春にオープンした展望塔の地上約25メートルの高さから桜並木を一望することが出来、花見舟、桜のトンネルの散策とともに、絶景のお花見を楽しむことが出来ました。
     京都と大阪の中間、天王山と男山の緑に囲まれたこの辺り、宇治川、木津川、桂川が合流し淀川となり、淀三川合流地域と言われます。(北嶋八重さん 記)
     
     木津川と背割提
     


     
     宇治川より望む背割堤
     
     白い桜
     
     桜のトンネル
     

    春の山・川・空に加えた見事な「花の雲」!
     
    春の風物のオンパレードに心が浮き立ちます♪
     
    八重さん、ありがとうございました!
     

    「大津・本丸句会」(第67回)

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      ​ ☆ 3月27日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
          一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       
       
       ★ 主宰の一句        
        
         顔占めて少女のあくび目借時   田島和生     
       くしゃみが冬の季語ならあくびは春の季語であってもふしぎはないが、そうでないのが不思議である。人前でも平気であくびをする若い女が増えてきて、思わず目を逸らすことも。けれども少女が眠たげにあくびをしているのは、猫のあくび同様かわいいものだ。それも「顔占めて(口ばかり)」というのだからなおのこと。
       もう一句。「みづうみの日へ高畝の雉鳴けり」(一村葵生)
       
      ☆ 田島和生主宰選(◎印 特選)
       
      ◎城あとは門残すのみ鼓草   竹内 悦子
       
      ◎うららかや小便小僧尿永し   一村 葵生 
       
      ◎父の忌の庭に初音の一度きり 西村千鶴子

      卒業式終へて家路を走り行く   前田かよ子
      春泥を顔まで飛ばし三輪車    筧 ゆき
      癒ゆる身に行平粥と蜆汁     竹内悦子
      春風のささやく如く竹の揺れ     筧 ゆき
      春風や手話の少女のうなゐ髪  西村千鶴子 
      みづうみに舟の途ある遅日かな 吉田 孟 
      燕の子嘴ばかり見せ納屋の梁  青木陽子
      驚きの手を口許へうららけし   一村葵生
      ​一枝を薩摩切子へ梅の宿      熊村あけみ
      鹿を呼ぶホルンの響き風光る   安藤えいじ
      ​逢坂の花粉飛び出し山笑ふ    竹内悦子
      朴の芽や同窓会の葉書来る    吉田 孟 
      春満月揺らめきながら日の如き  安藤えいじ 
      春泥の道を夫行き猫の行き     熊村あけみ 
      サーカスのテントを掠め初燕    西村千鶴子 
      春風や新参の犬よく吠ゆる     熊村あけみ 
      老松にうす紙ほどの春の雪    西村千鶴子
      マニキュアの指に拾はれ桜貝   筧 ゆき
      花大根漁船出払ふ船溜       安藤照枝
      研ぎ汁を松の根元に春の闇    青木陽子 
      梅ひらき一番星と子らの声     前田かよ子
      長閑消しや母の歩みに合はせをり 馬場千香子
       
        
      ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分          
                
      4月24日(火)大津生涯学習センター 201号室

      5月29日(火)大津生涯学習センター 201号室

      6月26日(火)大津生涯学習センター 201号室

      7月24日(火)大津生涯学習センター 301号室
        
           
      ☆ 一村葵生さんが「彦根城のお濠の桜」の写真とコメントをお送りくださいました。
        以下にご紹介します。        
       彦根城は江戸時代初期1606年に天守が完成し、2007年築城400年祭が行われた、天守が国宝指定された五城のうちの一つです。わたしはかつてこのお濠の内にある学校に十三年勤めていましたので、毎年その桜の美しさを堪能していました。
       (一村葵生さん 記)


       


       


       


       

       
      お濠の桜、本当に見事ですね!
       
      天守よりも勇壮に見える感じがします。
       
      葵生さん、ありがとうございました!
       

      「関西句会」(第184回)

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        ☆ 3月25日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
           阪上元さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
         
        ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)

        ◎ 北窓を大きく開き忌を修す   中野はつえ
         
        ◎ 朧夜の大橋くぐる汽笛かな  古澤厚子

        まほろばの風や雲雀の昇天す   小谷廣子    
        貝寄風や藻屑漂ふ船溜り      井浪千明
        蒼天へ石切る音や初つばめ    井浪千明
        ペダル踏む風の光れる岬道    井浪千明
        堀の上屁つ放り腰の剪定す    大西トヨ子
        池の面に泡ぽつぽつと菖蒲の芽 中野はつえ
        金メダルの号外さらふ春疾風    古澤厚子
        大伽藍鴟尾の欠けゐて山笑ふ  藤田侃也
        十字架の上かうかうと春の月    北嶋八重
        和讃の鉦堂を揺るがすお中日  中野はつえ
        早蕨や若草色の碗に映ゆ     大西トヨ子
        薄霞過る一機の高き音        大西トヨ子
        快復の兆しのありて苗木植う   北嶋八重


        ☆「関西句会」のご案内
          
         4月22日 (日)
         5月27日(日)   いずれも1時半〜
                     於:「アネックスパル法円坂」

          
           北嶋八重さんが「植物園」の写真とコメントをお送りくださいました。
           以下にご紹介します。
         桜満開の賀茂川堤を15分程歩いて、植物園へ行ってきました。まさに百花繚乱の植物園は、たくさんの人で賑わっていました。関西句会で、えいじさんが詠まれた「日向水木」が、みごとに咲いていました。少し地味な花ですが、とても風情がありました。(北嶋八重さん 言)
         
         チューリップ花壇
         
         桜 林
         
         大枝垂桜
         
         球根ガーデンのヒヤシンス
         
         雪 柳
         
         日向水木

        仰る通りの百花繚乱!
         
        「日向水木」は音の響きも見た目も、楚々としていますね。
         
        八重さん、ありがとうございました!
         

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