「大津・本丸句会」(第69回)  

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    ☆ 5月29日(火)「大津本丸句会」が開かれました。

      一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
      作成は吉田孟さんが担当してくださったそうです。

     ★ 主宰の一句 
     
       ねむたげに戸袋出づる守宮の子   田島和生
             
     早朝、雨戸を戸袋に収めようとしたら中から驚いて守宮が出てきた、という場面であろうか。まだ幼いのか小さめの守宮がひょこひょこと緩慢な動きをしている。守宮は夜行性だからそんなはずはないのだが、そのさまはいかにも「ねむたげ」である。こう表現されると、気味悪いよりもかわいく見えてくるから不思議である。
     もう一句。「青葉木菟鳴くや更けゆく湖岸の灯」
       (一村葵生)
     
    ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

    ◎遠ざかるほどに青める植田かな  西村千鶴子
     
    ◎青嵐眼下の川の舟速し        井上美恵子
     
    ◎水つつく鳰の子の嘴光りけり     一村葵生
     
    一頭はやや猛き貌まつり馬      熊村あけみ
    蜜を吸ふその身震はせ黒揚羽   向平真由美       
    青楓透けるがごとき床みどり    向平真由美
    御僧の座りなほせる冷奴       山本和生   
    更衣「それがいいね」と母の声   西村千鶴子    
    廃線の鉄路へ落つる柿の花     安藤えいじ     
    花葵見ゆる小門の隠居寺       山本和生            
    開け放つ窓辺の明かき花卯木    安藤えいじ      
    新緑や駆ける乙女のスニーカー  前田かよ子 
    一丘を緋の絨毯や芝桜         井上美恵子   
    鶏小屋の網に掛かれる蛇の衣   青木陽子  
    航跡のつぎつぎ砕け青葉潮      西村千鶴子   
    鎌首の鋭さ醸す蝮草           筧 ゆき  
    藪深しところどころに著莪明り    青木陽子         
    ビバルディの流れる朝や花水木  井上美恵子
    磯小屋の海女のはしやげる薄暑かな 山本和生    
    谷間の苔むす墓や若葉雨       青木陽子     
    涼しさや飛沫窓打つ高速船      安藤照枝    
    大いなるカルスト台地風五月    筧 ゆき
    葉桜の暗きより立つ雀かな     西村千鶴子
    母子馬柵に寄り添ふ夏岬      安藤照枝
    薪能たまさか火の粉浴びゐたり  熊村あけみ
             
     
    ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分

    6月26日(火)大津生涯学習センター 201号室

    7月24日(火)大津生涯学習センター 301号室

    8月27日(火)大津生涯学習センター 301号室
       
          
      植田と茶畑 (木津川堤防から) 京都府城陽市
     

     


    「関西句会」(第186回)

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      ☆ 5月27日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
        安藤えいじさんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       
       
      ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)

      ◎畦に沿ひ早苗も影も曲がりけり 安藤えいじ

       鋼打つ刀匠の額玉の汗           北嶋八重
       外風呂の夜通し溢れ薄暑かな   大西トヨ子
       矢の如き細き流れや花茨        藤田侃也
       広がりてほど良き風に花楝      徳永絢子
       若葉寒解剖室の戸の軋み       安藤えいじ
       夏帽子大きく振りて近づけり     中野はつえ
       源流をめざす奥処の茂りかな   小谷廣子
       パドックの乾びし砂や蟻の列    大西トヨ子
       麦秋や電柱の影濃く折れて      柴田恵美子
       薫風や奇岩の洞のおん仏        柴田恵美子
       老鶯や大樹ひとつの廃寺跡     小谷廣子
       てらてらと森青蛙翡翠いろ       井浪千明
       蜜蜂の一花をかかへ動かざる 中野はつえ
       音立てて竹の皮脱ぐ真昼時      藤田侃也
       川沿ひの離宮の跡や初蛍        小谷廣子
       拝(おろが)める肩にかそけき夏落葉  中野はつえ

      ☆「関西句会」のご案内   
        
       6月24日(日)    いずれも1時半〜

       7月22日(日)  於:「アネックスパル法円坂」

        
       北嶋八重さんが「丹後半島の海」の写真と解説をお送りくださいました。
       以下にご紹介します。      
      丹後半島
       京都府北部の日本海に突き出た半島で、長い時間をかけてつくられた海岸や岬の珍しい景観が数多くあります。
       中国・朝鮮半島との交流は、弥生時代の前期にさかのぼり、近年の考古学の発掘により、この地方に一大勢力があったことが確認されています。丹後地方では江戸時代中期より絹織物が発達し、丹後ちりめんとして有名であり、また浦島太郎や羽衣伝説等の舞台としても知られています。山陰海岸ジオパークの一部であるとともに「海の京都」と言われる丹後の海の美しい景色をご紹介します。
       (北嶋八重さん 言)
       
       琴引浜
       
       砂浜の露天風呂
       
       立 岩
       
       大成古墳
       
       屏風岩
       
       丹後松島
       
       伊根の舟屋
       
      爽やかな海辺の景にうっとりします♪
       
      八重さん、ありがとうございました!
       

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