「大津・本丸句会」(第72回)

0

    ☆ 8月28日(火)「大津本丸句会」が開かれました。

      一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
      作成担当は吉田孟さんです。

     
    ★主宰の一句
     
     白鷺とまがふ白浪涼新た   田島和生  
     主宰は琵琶湖の近くにお住まいで、湖の景を詠まれることが多い。広い湖に波が立ち波頭が崩れて白浪となる。その様を見ているとまさに白鳥が翼を広げ悠然と羽ばたくかのようである。この景を「白鷺とまがふ白浪」と端的に喩えられていて、調べもいい。爽やかな秋の琵琶湖である。
     もう一句。「秋曇人笑はせてひと逝けり」さくらももこの詞書きがある。
    (一村葵生)
     
     ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

     ◎引く波の足裏くすぐり夏の果   熊村あけみ 
     
     ◎語り部の座布団薄き原爆忌    前田かよ子
     
     ◎盛り上る搾乳泡や今朝の秋    安藤照枝
     
     ◎青蜜柑城より明くる伊予郡    西村千鶴子
     
     固さうに軟らかさうに稲穂かな    馬場千香子
     わが息子便り無きまま秋の風    山田流水
     黄金虫指こぢ開けて逃げにけり   一村葵生      
     一掬の水透きとほる秋はじめ    西村千鶴子
     臥す夫の傍で遠雷聞いてをり    青木陽子
     子ら去りて夕べの窓の虫の声    熊村あけみ   
     一頭の祇園甲部の黒揚羽      吉田 孟
     病舎出で涙目隠すサングラス    筧 ゆき
     俤の先達二人迎へ盆          吉田 孟         
     稔り田や一枚ごとに色違へ      筧 ゆき      
     門先に小さき炎魂迎            熊村あけみ    
     樟脳の匂ふ引出し秋隣        青木陽子
     すすぎもの揺れてさやかな今朝の風 向平真由美  
     埋葬をするかに蟻が土を盛り    一村葵生         
     にごり湯や湯の香に酔へば月浮かぶ 山田流水
     淡海へ雲低く占む秋初め       馬場千香子     
     田草取る背の一途なり大落暉   安藤照枝     
     夕焼空翼破れし烏かな       一村葵生   
     仰向いて亀泳ぎゆく秋の川     山田流水
     開け放ち座敷の昼寝三世代     井上美恵子
     朝風に向かひて飛べり燕の子    熊村あけみ
     あららぎにかかるうす雲今朝の秋  西村千鶴子   

           
    ★ 大津本丸句会のご案内 
     10時30分〜12時30分
     
     10月23日(火)大津生涯学習センター 201号室
     
     11月27日(水)大津生涯学習センター 201号室

          
     鴨川と九条跨線橋(京都市南区)           
       

    「関西句会」(第189回)

    0

      ☆8月26日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
       中野はつえさんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       
       
      ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)

      ◎夕汽笛遠くに聞こえ処暑の雲      安藤えいじ
       
      ◎人灼けて宮の土塊掘りゐたる      小谷廣子
       
      ◎山峡の馬塞(ませ)に沿ひたる盆の道 小谷廣子

       秋爽や得度せし子の墨衣      北嶋八重
       秋風や厩の跡のがらんどう     小谷廣子
       海沿ひの軒に乾びし尾花蛸     中野はつえ
       秋暑し誤嚥の水にむせゐたり    柴田惠美子
       台風の去りしベランダ朝雀      柴田惠美子
       鯉の背に触れむばかりや鬼やんま 中野はつえ
       母屋より白檀匂ふ盆の闇      小谷廣子
       骨董の壷を取り出し盆の月     安藤えいじ
       朝雲の白き一刷け秋立ちぬ    小谷廣子
       石一つ濡らして飛べり石たたき   中野はつえ
       文月や旅の枕に寝付かれず    藤田侃也
       高々と独活を躍らせ喜雨来る    阪上 元
       黄の絵具零すかに消え秋の蝶   安藤えいじ

       
      ☆「関西句会」のご案内    
        
       9月23日(日) 1時半〜 於:「アネックスパル法円坂」
       
      10月28日は「雉」全国俳句大会のため休会
       
      11月25日(日) 1時半〜 於:「アネックスパル法円坂」

        
        北嶋八重さんが「比叡山西塔」の写真と解説をお送りくださいました。
        以下にご紹介します。
      比叡山西塔<浄土院>
       伝教大師最澄により延暦7年(788)に創建された比叡山東塔の根本中堂には、開創以来不滅の法灯が、1200年の時を越えて輝き続けています。その東塔から、北へ1キロメートルほどの西塔の浄土院は、第2世天台座主寂光大師円澄によって開かれ、伝教大師最澄上人の御廟所があり、比叡山中で最も清浄な聖域とされています。8月20日、浄土院での孫の「本山得度式」に参列し、初秋の一日を清々しい気分で過ごして来ました。
        (北嶋八重さん 記)
       
       砂州と本堂
       
       浄土院.本堂
       
        庫裏
       
       伝教大師御廟所
       
       得度受戒式
       
      爽やかな中にも厳粛な空気感が伝わってきますね。
       
      八重さん、お孫さんの「本山得度」おめでとうございます!
       

      リンク
      プロフィール
      カレンダー
            1
      2345678
      9101112131415
      16171819202122
      23242526272829
      30      
      << September 2018 >>
      最新の記事
      カテゴリー
      月別更新一覧
      コメント
      サイト内検索
      others
      携帯用QRコード
      qrcode