「関西句会」(第196回)

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    ☆4月28日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
     原 万代さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

     
    ◇ 田島和生主宰 選 (◎印特選)
     
    ◎添削の赤ペン置きて春惜しむ     安藤えいじ
     
    ◎引き水のあふれゐし甕山桜      小谷廣子
     
    ◎ややの手の乳房押さふる穀雨かな  安藤えいじ

     円陣の十二神将花明り      小谷廣子
     花筏堰に集まりふくらめり     中野はつえ
     やはらかな風にまかせて蝶つるむ 原 万代
     初桜馥郁と香の築地越え     柴田惠美子
     潮引けば珊瑚のかけら鳥雲に  小谷廣子
     改元を迎ふる皇居緑さす     原 万代
     春深し夫の遺愛のカメラ手に   柴田惠美子
     掃き寄せば芥となるや花の蘂   中野はつえ
     尾を立てて猫の行き来や花の路地 中野はつえ
     燈台へ崖の小径や鳥帰る     小谷廣子
     雪洞に沿ひてお濠の桜かな    北嶋八重
     傍らの遺影と酌みて花の下    原 万代
     花見客つぎつぎ撫づる秋田犬  北嶋八重
     残雪の岩木嶺見ゆる天守かな  北嶋八重

     
    ☆「関西句会」のご案内  
     
     6月23日(日) 1時半〜 於:「アネックスパル法円坂」
     
      
    ★北嶋八重さんが「京都御苑」の写真をお送りくださいました。

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    御苑

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     桜の御苑

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     月華門

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     紫宸殿

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     御池庭

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     常御殿
     
    どの景も、どこか気高い趣がありますね。

    八重さん、ありがとうございました!
     

    「大津・本丸句会」(第80回)

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      ☆4月23日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
        吉田孟さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       

       遠くから緑の電車豆の花      田島和生
       
       鴨の子の集ひて散つて鳴きやまず 田島和生
       

      ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

      ◎汀より角組む蘆や遠伊吹   吉田 孟
       
      ◎リラ冷や古きホテルの床軋む 青木陽子
       
      ◎花苺年長組の札立てり     竹内悦子
       
      ◎木々の芽に雨粒のこる国境  吉田 孟
              
      ◎春の昼まぶた重たき檻の虎  熊村あけみ

      墓じまひの跡しろじろと鳥雲に 熊村あけみ
      たんぽぽへはいはいしつつ手を伸ばす 前田かよ子 
      桜散る御所の御門の弾の跡   山田流水         
      散りはじむ花に煙雨の戻り橋  西村千鶴子   
      草間よりくつきりと出で白き蝶 一村葵生
      蟻の如く春の砂丘や人の群れ  山田流水   
      一輪車押し耕人となりに行く  熊村あけみ               
      日溜りに稚魚のきらめき若葉風 筧 ゆき      
      入相の鐘は三井寺花曇     吉田 孟
      蕨もて笑む夫のゐて夕支度   向平真由美
      一片の落花張り付く海苔むすび 安藤照枝           
      風光るピンクのピアス揺らしけり 井上美恵子    
      一斉に帰る人の背花疲れ    井上美恵子    
      花の雨笑顔の握手ノーサイド  青木陽子    
      廃校舎はパン工房やもの芽萌ゆ 安藤 照枝   
      花時の夜の深閑と園城寺    西村千鶴子    
      山開き厄除弓を空に射つ    筧 ゆき
      背の山に日の遮られ蝌蚪の水  西村千鶴子 
      壷焼きや戸の隙間より海の風  前田かよ子
      水色の空となりけり春闌けて  一村葵生
      雨に濡れ紅の艶増す牡丹の芽  山田流水
      車いす桜蘂降る道を行く    筧 ゆき
      幼子の手毬転がり草若葉    青木陽子
      春満月高く漸く寝入るかな   馬場千香子
      一人酌むさざえの腸の苦かりき 筧 ゆき
      参道になだれ山吹八重一重   阪本節子 
      朱印帳に僧の能筆糸ざくら   安藤照枝    
      抱くたび嬰のゑくぼや花の雲  安藤照枝
       

      ☆ 吉田孟さんから、小野神社の写真とコメントをいただきました。
        以下にご紹介します。
       小野神社
       JR湖西線小野駅と言う名を冠した駅ながらあまり知られていない、遠い昔なので関心がないのか小野妹子が先祖の天足彦国押人命(あまたらしひこくにおしひとのみこと)と米餅搗大使主命(たかねつきおおおみのみこと)を祀って創建したという。推古天皇の時代(592〜628)だそうです。
        前者は近江国造の祖と伝える、後者はわが国で最初に餅を搗いた祖と伝えられ現代ではお菓子の神様として信仰を集めています。この横に構えるのが小野篁神社本殿と少し離れた飛地に小野道風神社本殿がありいづれも延喜式に頼って後付けのような社で質素なものです。
       (吉田 孟さん 記)


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       小野神社参道 

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       小野神社 

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       小野篁本殿

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       小野小町塚

      「小野駅」の由来、知りませんでした。

      そこまで「小野」尽しだったのですね。
       
      孟さん、ありがとうございました!
       

      京都あけぼの句会 第94回 (4月)

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        ☆4月17日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
         林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
         

        ☆ 主宰の一句 
         
          木の芽どき巻毛のごとき波寄する     田島 和生
          柔らかな木の芽が無数に吹き出してくる木の芽どき。そこへ、くるくるとしなやかな巻毛のような波が打ち寄せてくる。絶妙な比喩によって、初々しく生命力溢れる一句に。もう一句「散る花や一雲の雨こぼしゆく」
          (新谷亜紀)

         
        ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
         
        ◎ 薔薇の芽の針くれなゐに雨意の風   田子カンナ
         
        ◎ 学び舎の煉瓦に春の日差しかな    北嶋八重
         
        ◎ 花屑にまみれ幼なのズックかな    新谷亜紀
         
        信長の卒塔婆を鳴らす春疾風      北嶋八重
        暮れなづむ鴟尾の輝き松の芯      田子カンナ
        御所めぐり大樹の陰の鼓草       小谷廣子
        蛇行して光る川波鳥雲に         熊村あけみ
        散り初めていよゝ艶やか桜花      今井淨子
        かへるさにワイン買ひ足す暮の春    青木陽子
        春手套脱ぎ初恋の話など         新谷亜紀
          新薬師寺修二会
        夜桜へ十二神将大扉開け        小谷廣子
        陽炎や電車一両揺れて消ゆ       安藤えいじ
        初蝶の少し飛んでは草蔭に       小谷廣子        
        陽光の波間に春の鷗かな        青木陽子
        教会に響くオルガン花楓         青木陽子
        川底の見ゆる流れに花筏        大前美智子
        舟入の小暗き淵へ飛花落花       新谷亜紀                        
        格子戸に風の持て来る花の屑      今井淨子
        おぼろ夜の終ひ湯に聞く遠汽笛     熊村あけみ     
        吉田山登り都の春惜しむ         安藤えいじ         
        夕桜磴下り行けば水の音         熊村あけみ                 
        春光や丹の色映ゆる月華門       北嶋八重 
        咲き初めし枝の川面へ桜かな      大前美智子 
        花筏ひとひら乗りて流れけり       北嶋八重
         
         
        ★ 京都あけぼの句会のご案内
         
            東山いきいきセンター101号 午後1時半開始
            
            2019年 5月15日(水)
                   6月19日(水)

        ☆ 北嶋八重さんが、「高瀬川と一之舟入」の写真と解説をお送りくださいました。
         以下にご紹介します。
        <高瀬川と一之舟入>
        高瀬川は慶長16年(1611)、角倉倉了以(すみのくらりょうい)が開いた運河で、史実に基づいた森鴎外の小説『高瀬舟』の舞台にもなりました。(江戸時代、京の罪人が高瀬舟に乗せられて高瀬川を京の町々を見ながら伏見の港まで下り、淀川を大坂の牢まで運ばれる。)
          ここを運行する高瀬舟の荷物の上げ下ろしをする舟溜所(ふなどまりしょ)を舟入と言います。川の起点の木屋町二条の一之舟入をはじめ九か所に設けられましたが、現存するのは一之舟入のみで、手前の高瀬川には高瀬舟が再現されています。盛時には百数十艘の高瀬舟が上下し、京都―伏見間の物資を輸送し、大坂の物資を運び入れました。現在、高瀬川は舟運の目的を失いましたが、両岸に柳や桜を植えた景観は、京都らしい情緒を醸し出しています。一之舟入は江戸時代の交通運輸の貴重な遺跡として国の史跡に指定されています。    (北嶋八重さん 記)


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        高瀬舟

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        一之舟入

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        高瀬川

         
        高瀬川のさざ波の紋様に桜が映えて、美しいですね。

        八重さん、ありがとうございました!
         

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