「大津・本丸句会」(第90回)

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    ☆2月26日(水)「大津本丸句会」が開かれました。
     向平まゆみさんから句会報が送られてきましたのでご報告します。 
      落つる日や春鮒釣の舟に立ち      田島和生
     
      みづうみが見えてふらここ高くなる  田島和生
     
    ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)
     
    ◎冬枯や牧に干乾ぶ牛の糞   安藤照枝

          安土城址
    ◎虎口(こぐち)より入ればあまたの落椿 一村葵生
     
    ◎海原へ開く湯治場椿咲く    熊村あけみ
     
    ◎散り際のことに際立ち梅香る 馬場千香子
     
    ◎桃の花人形塚に雨の降る   青木陽子
     
    紅をひく東の空に春の月       山田流水
    わらび餅きな粉に咽せる幼かな   青木陽子
    船待つや雁木を覆ふ春の雪     安藤照枝
    来て見れば瀬田の唐橋夕霞     山田流水
    比良はまだ頂白く田を鋤けり     青木陽子
    如月の雪に湖北の静もれり      向平まゆみ
    うすうすと窓辺明け来る春近し    馬場千香子
    一山をどよもし行けり春疾風     熊村あけみ
    きりんの目空を見上げて春時雨   前田かよ子
    山祇(やまつみ)へ道ひとところ菫草 西村千鶴子
    波先の尖り猛るや北颪         中村良一
    昃(ひかげ)れば名のみの春やストレッチ 中村良一
    早春や走者の道の照り返る    三雲宏一
    早春の吹き流し舞ふ舟着場    三雲宏一
    りぼん添へバレンタインの芋焼酎 向平まゆみ
    残雪の畦に金肥の袋積み     青木陽子 
    比良八荒湖へ傾げる松並木    熊村あけみ
    中庭へ謡の復習(さら)ひ梅月夜 一村葵生
    湖へ音無き流れ座禅草         向平まゆみ
    芽柳や五位鳴き渡る堅田の津   西村千鶴子
    焼牡蠣のぱちつと弾けてのけぞりぬ 安藤照枝
    宛先の滲む速達多喜二の忌    筧 ゆき
    アネモネや膨らみはじむパンケーキ 西村千鶴子
    春の日の辞職の決意スーツ買ふ  前田かよ子
    ピアノ曲何度もさらふ児麦青む   安藤照枝 
     

    ★大津本丸句会のご案内
     
     会 場: 大津市生涯学習センター
        
     日 時: 3月24日(火)201号室 10時30分〜12時30分

          4月28日(火)201号室 10時30分〜12時30分

          5月26日(火)201号室 10時30分〜12時30分
     
    信楽.jpg
     「信楽の登り窯」(今は使われていない)【撮影:向平まゆみさん】 
     

    「関西句会」(第205回)

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      ★2月23日(日)小田北生涯学習プラザ(尼崎市)において「関西句会」が開かれました。
       井浪千明さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

      ☆ 田島和生主宰選 (◎は特選)
       
      ◎ 囀や一番高き樹に寄りて      竹内悦子
       
      ◎ 春潮に投網のしぶききらきらす  井浪千明
       
      ◎ 日当れば紅梅ぽつと艶めきて   竹内悦子

      芽柳の木末(こぬれ)かがよふ日照雨かな 小谷廣子
      春立つや生簀の魚立ち泳ぐ      中野はつえ
      島の灯の遠き点滅春寒し       井浪千明
      早春の鷺白々と吹かれをり      柴田惠美子
       相楽神社
      餅花の千の毬揺れ巫女の舞      小谷廣子
      北窓開きみづうみの風通しけり    竹内悦子
      雪解の風や組み干す茶筅竹      小谷廣子
      古民家や幽かに梅の匂ひ来る     井上基子
      しだれ梅縺れ雨粒こぼしけり     井浪千明
      参道に表裏あり梅探る         中野はつえ
      黒雲の切れて魞挿す小舟かな    小谷廣子
      ゆつたりと泳ぎ来る鯉水温む     安藤えいじ
      君に似し姿に迷ふ春の宵       山田流水
      一面の青菜を打てり春霰       柴田惠美子
      カンバスに絵筆走りて風光る     安藤えいじ
      白梅や雲とどこほる千木の空     井浪千明
       

      ★関西句会案内
       
       3月「関西句会」は、 新型コロナウィルスの感染拡大防止のため中止となりました。
       

      ☆ 北嶋八重さんが、ご実家伝来の貴重なお雛様の写真とコメントをお送り
      くださいました。以下にご紹介します。
       雛壇は祖母の、御殿雛は母の、夫婦雛は伯母のもの、何れも明治時代の作です。吊し雛は、10年程前の姉の手作りです。夫婦雛は、伯母が嫁入り道具に持参したのですが、最近、100年ぶりに里帰りして飾られるようになりました。
       毎年、奥座敷に飾られている実家の雛人形ですが、京都西陣より絹屋佐平治が丹後に絹織物の技術を伝えて以来300年に当たる今年は、「丹後ちりめん回廊」が日本遺産に認定されたのを機に、玄関の間に飾り皆さんに見ていただいているようです。
       
        箱ぬれて母の国より雛届く   田島和生
       
            故郷の加賀から娘に雛を送って来た。雪国から届いた箱は少し濡れて
            いたが、目を見張るような美しい雛人形だった。

                    「田島和生集」俳人協会 自註現代俳句シリーズより
       
                                【北嶋八重さん 記】
      雛人形.jpg

       
      DSCF0005お雛様[2].jpg

       
      夫婦雛 (003).JPG

      拡大して拝見しましたが、ぞくぞくするほど神々しい!
       
      雛壇の少し動きがあるお姿も華やかですね。
       
      八重さん、ありがとうございました!
       

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