「大津・本丸句会」(第96回)

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      8月25日「大津・本丸句会」(通信句会)が行われました。
     向平まゆみさんから句会報が送られてきましたので、以下にご報告します。

    ☆ 田島和生主宰選(◎印特選) 


    ◎咲き継ぎて母のあさがほ紺深し    熊村あけみ

     

    ◎金婚を告げ父母の墓洗ふ          安藤照枝
     

    ◎色変へぬ松や煙雨の浮御堂       西村千鶴子
     

    ◎サングラス流るる雲の近々と     一村葵生
     

    ◎門灯を消しに立つ夫夜の秋        熊村あけみ

                                        

    瑠璃蜥蜴泳ぐがごとく逃げ去れり   一村葵生

    若女将盛り塩糺す秋気かな          阪本節子

    秋風に吹かれリフトの人となる     熊村あけみ

    くつきりと白き枯れ松夏の山        一村葵生

    里坊へつづく小流れ石叩      西村千鶴子

    雲の峰アシカの回る大しぶき       安藤照枝

    芋の露猫の背ぬれて光りけり   井上美恵子

    ありし日の祖父の田畑や葛の花  青木陽子

    よく通る尼の声明施餓鬼寺     松岡和子

    酒やけの鼻が目印生身魂       松岡和子

    ころころと雨戸繰る音今朝の秋  小林佳月

    サイレンに子犬の和する晩夏かな  西村千鶴子

    ひぐらしや灯の奥の観世音     向平まゆみ

    蜩やトースト匂ふ独りの餉      西村千鶴子

    相乗りて来ませ父母茄子の馬       松岡和子

    一句添え米寿の姉へ早稲の秋      安藤照枝

    新涼や一気に登るロープウェイ   熊村あけみ

    新涼や造り酒屋の暖簾ゆれ     阪本節子

    ★大津本丸句会のご案内


    9月も通信句会となります。

    9月25日(金)締め切りです。

    ☆ 向平まゆみさんから、「明智左馬之助駒止の松(大津市柳ヶ崎)」の写真をお送りいただきました。 

     

     
     

     

     


    明智光秀ゆかりの松なのですね。
     

    凛として確かに馬を繋げそう。

    まゆみさん、ありがとうございました!

     


    「関西句会」(第211回)

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      ★8月23日(日)の「関西句会」は、今回も通信句会となりました。
          柴田惠美子さんから以下の通りご報告がありました。


      ☆ 田島和生主宰 選 (◎は特選)
       

      ◎ お大師へ柞のさやぎ今朝の秋    徳永絢子
       

      ◎ 風死して夜の獣舎の匂ひけり    西村千鶴子
       

      ◎ 出水あと中洲の枝に襤褸吹かれ 徳永絢子


      上げ潮にすばしりの飛ぶ河口かな 井浪千明
      雨つぶのうすき紅色花木槿          新谷亜紀
      るるるると鳴るや山田の落とし水  椿 恒平
      明星の殊にきらめき今朝の秋       柴田惠美子
      漆黒の仏の涼し半跏趺座             小谷廣子
      盆僧の白き鼻緒やうす埃             中野はつえ
      手に掬ふ峡の奥なる秋の水          小谷廣子
      新涼や河は古鏡のごと光り          井浪千明
      夏草の長けて羅漢を埋むるなり    中野はつえ
      夢殿へ道の真つ直ぐ油照             小谷廣子
      爽やかや明珍火箸触るる音          井浪千明
      かなかなの鳴きたる村の日暮かな 椿 恒平
      さみどりに冬瓜汁のとろり透け     新谷亜紀
       

       

      ★9月関西句会(通信句会)のお知らせ
       

      9月も通信句会となりました。

      5句投句。 郵送で柴田惠美子さんまでお送りください。
       締切  9月26日(土)(必着)

      ☆ 北嶋八重さんが、京都府立植物園の「朝顔」の写真とコメントをお送りくださいました。

        以下にご紹介します。

      朝 顔(京都府立植物園)
       日本に分布していなかった朝顔は、中国から薬として渡来し、種が下剤として使われていました。江戸時代には観賞用の園芸植物として盛んに栽培され、その後の品種改良により、変化朝顔や大輪朝顔が生み出され、現代も楽しまれています。
       夏の風物詩とされてきた植物園の「朝顔展」ですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の為、中止されました。恒例の早朝開園での観覧は叶わず、炎暑の中、朝顔を見てきました。

       

         朝顔の紺の彼方の月日かな  石田 波郷 (昭和17年作)


       前年の12月8日には太平洋戦争が始まり、文芸に対する政府の弾圧が厳しさを増していた。波郷は、朝顔の紺のかなたに良き時代を懐しんだと思われる。

       

         朝顔が向かうの空へ咲きにゆく  田島 和生 (平成18年作)


       紺の朝顔が塀伝いに咲く。向こうの空に、何があるんだろうか。

                    

                『田島和生集』俳人協会自註現代俳句シリーズより。
      【北嶋八重さん 記】

       

       植物園の朝顔



       朝顔の棚
       

       






       朝顔のアーチ「 ヘブンリーブリッジ」

      どの朝顔も爽やかですね。


      見ていると、どこか希望が見えてくる気がします。


      八重さん、ありがとうございました!

       

       


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