「大津・本丸句会」(第85回)

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    ☆ 9月25日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
      一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
      作成は向平眞由美さんです。
      
     秋燕の胸みな白き高嶺空   田島和生
     
     翅ゆれて蝶の吸ひつく落ち棗 田島和生
     
    ☆ 田島和生主宰 後日選(◎印特選)
     
    ◎調弦のホール静まる星月夜   青木陽子
     
    ◎秋曇ぴたり貼りつく聴診器    青木陽子
     
    ◎秋夕焼夫立ち尽しゐたりけり  熊村あけみ
     
    ◎縄文の腰張る土偶天高し    中村良一
     
    ◎湖に向く浦の屋並やのぼり月  青木陽子

    爽やかや飛行機雲の一直線   竹内悦子
    城垣の逆さ地蔵や身にぞしむ  安藤照枝
    コスモスや湖北に美しき観世音 筧 ゆき
    蜻蛉飛ぶ瑠璃色に翅光りつつ  一村葵生
    湖西路のだんだん畑曼殊沙華  竹内悦子
    緑青の浮きし樋より秋雨水   一村葵生
    鱗雲眺めてひとり露天風呂   小林和子
    もてなしの膳へ柚子捥ぐ在所かな 熊村あけみ             
    爽やかに上ぐる灯明僧若し   熊村あけみ
    対岸に釣人ぽつり秋の昼    三雲宏一
    しづもりし高野百坊星月夜    安藤照枝
    晒されて天睨みをり捨案山子  青木陽子
    天辺の富士の三角甲斐の秋   小林和子
    落鮎や踏めばしわしわ板の橋  西村千鶴子
    一人来てひとりは帰る月の客   西村千鶴子
    臥す夫へ家路を急かす法師蝉  青木陽子
    橋姫へあぐる祝詞や水の秋    熊村あけみ
    漆黒のビルの谷間や月今宵   中村良一
    エッグ立てに野菊を挿して朝の卓 筧 ゆき
    虫の夜や母の寝息の幽かなる  西村千鶴子
    坪庭の日向にひらひら秋の蝶   阪本節子
    月高しわが影ひたと道にあり   一村葵生
    秋霞曲りて消ゆる土讃線     山田流水
    機の音の途絶え西陣秋時雨   向平まゆみ
    白萩の風立ち揺るる人恋ふる  阪本節子
     

    ★大津本丸句会のご案内
     
     会場:大津市生涯学習センター
     
     日時:11月26日(火)201号室 10時30分〜12時30分
           
         12月24日(火)303号室 10時30分〜12時30分
     
     於:大津市生涯学習センター
     
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      深泥池(撮影:北嶋八重さん)
     

    「関西句会」(第201回)

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      ★9月22日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
       北嶋八重さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       
      ☆ 田島和生主宰選 (◎は特選)
       
      ◎豊の秋圧力鍋の湯気の噴き   柴田惠美子
       
      ◎騒めきの地上を照らす望の月  原 万代
       
      ◎庭の木へ声さはやかに雀来る  柴田惠美子

      戸を操れば頬を撫でゆく秋の風  井上基子
      家並似て残暑の路地に迷ひたり 中野はつえ
      渓谷の底ひかがよふ水の秋    小谷廣子
      降り注ぐ月光しるき天守閣     井浪千明
      初秋風抱く児に乳の香のほのか  柴田惠美子
      鬼蓮の葉に座りたき広さかな    原 万代
      この村の小さき教会小鳥来る    井浪千明
      虫喰ひの桜もみぢを書にはさみ  中野はつえ
      縺れあひのたうつ大蛇(おろち)月の宴 井浪千明
      初月の加茂の瀬音の高きかな   安藤えいじ
      白は父紅は母へと菊飾る      原 万代
      芋殻焚きささやくやうに母へ経   原 万代
      鰯雲天守の肩に湧きゐたり    中野はつえ
      宵闇や湯の香ほのかにすれちがふ 安藤えいじ
      踊の輪四五台混じる車椅子    小谷廣子
      大寺の松の小径の月明り     北嶋八重
      六道の辻へ色無き風吹けり    小谷廣子
      倒木を跨ぐ参道台風禍       北嶋八重 
                

      ★関西句会案内
       
       日時:2019年11月24日(日)午後1時半〜
       
       会場:アネックスパル法円坂 3F
       
        ※なお、10月は全国大会のためお休みです。
          
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           嵯峨野の案山子 【撮影:北嶋八重さん】
       

      京都あけぼの句会 第99回 (9月)

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        ☆9月18日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
         林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。
         
        ☆主宰の一句
         
         彈さながら熊蟬の頬掠めたる   田島和生
         
         その名に「熊」を冠するように、黒色で大形の「熊蝉」。特有の「シャー」という鳴き声とともに、落ちざまにいきなり作者の頬を掠めたのか。「彈さながらに」に臨場感があり、作者の驚きと感動が伝わってくる。「彈」と「蟬」の字面も似通い俳味もある。 
         もう一句「宰相の畦のポスター案山子めき」
                                                                    (新谷亜紀) 
                     
        ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
         
         ◎ 秋の蚊や如来を拝むま間もまとひ   北嶋八重
         
         ◎ 秋うらら大鯉の口寄せ合へり      小谷廣子
         
         ◎ 落日へ二三羽紛れ燕去ぬ        安藤えいじ
         
         ◎ 一笛に始まる能や月今宵        北嶋八重

        彩りは葡萄五粒折弁当            阪本節子
        児ら去(い)んで園は静かに秋の風     居相みな子
        御局(おつぼね)様の電話の果てず虫時雨 田子カンナ 
        黄金虫箒の先へころがれり         大前美智子
        志士たちの通ひし径や萩の花       山田流水
        秋旱草も色褪せ山の畑           居相みな子
        山寺へ小流れの音萩揺るる        居相みな子
        秋高し城が住処の鷺一羽         山田流水
        三陸の浜の匂ふや初秋刀魚        阪本節子
        宇治川の波のおどるや黄鶺鴒       新谷亜紀
        逃げ迷ふ鴉打ちたる雷雨かな       林 杉子
        十五夜や琵琶抱へ乗る龍頭船       小谷廣子 
        水門は全開なりし秋出水          熊村あけみ
        精米の土間の匂ふやちちろ鳴く      青木陽子
        幼らと聞き分けてをり虫のこゑ       北嶋八重
        爽爽(さわさわ)と数珠玉鳴るや天井川  熊村あけみ
        無住寺の裏の井戸端蚯蚓鳴く        小谷廣子 
        天高し鴟尾の鳳凰翔るかに         新谷亜紀
        月今宵社へ消ゆる猫白き          林 杉子 
        飛石に止まりかけては飛ぶ蜻蛉      安藤えいじ
        針穴に赤糸とほす良夜かな         小谷廣子
        葉の陰につひの一花や蓮の池       北嶋八重
         

        ★ 京都あけぼの句会のご案内
         
            東山いきいきセンター101号 
            
            2019年 10月16日 (水)午後1時半〜

                  11月20日(水)午後1時半〜

         
        ☆ 北嶋八重さんが、「廬山寺」の写真と解説をお送りくださいました。
           以下にご紹介します。
        廬山寺 紫式部邸宅址  (上京区寺町広小路上る)

         廬山寺は、もとは平安時代前期に創建された天台宗圓浄寺系の本山で、京都の北、船岡山の山麓にあったと伝えられます。しかし、度々の兵火に遭い、1573年、豊臣秀吉の都市計画に従って、現在の場所に移りました。現在の廬山寺は、紫式部邸宅址として知られています。紫式部(藤原香子は、この邸宅で育ち、結婚生活を送り、一人娘の賢子を産み、長元四年(西暦1031年)59歳で死去したと言われます。「源氏物語」「紫式部日記」「紫式集」などは、ほとんどこの地で執筆され、名作ゆかりの史跡として、多くの人が訪れます。
         小さなお寺ですが、「源氏庭」と名づけられた庭には白砂が敷かれ、この時期、紫桔梗が、咲き群れていました。歩いてでも行ける距離ですが、桔梗の咲いている頃に訪れたのは初めてでした。しばらく縁に坐し、桔梗を眺めていると、残暑も忘れ、清々しい気分になりました。
                                            (北嶋八重さん 記)
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         廬山寺
         
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         源氏庭
         
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         紫桔梗
         
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         紫式部
         
        紫桔梗が白砂に映えて美しい!
         
        京都御所に近くて交通の便も良さそうですね。
        10月の全国大会へおこしの皆さまも、ぜひお訪ねください。
         
        八重さん、ありがとうございました!
         

        「大津・本丸句会」(第84回)

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          ☆ 8月27日(火)「大津・本丸句会」が開かれました。
            一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
            作成は井上美恵子さんです。
           
          ★ 田島和生主宰 後日選(◎印特選)
           
          ◎敬老日をさなきシェフの目玉焼     筧 ゆき
           
          ◎新涼や音かろやかに花鋏         熊村あけみ
           
          ◎釣り上げてしみじみ見たる鯊のかほ  西村千鶴子

          韋駄天の車夫の白シャツ秋高し   阪本 節子
          ブーケトス喝采に沸く秋の空     筧 ゆき
            長野電鉄
          蜩のこゑに送られ小布施駅     西村千鶴子
          新涼の七色走る蜘蛛の糸      熊村あけみ
          墓洗ふ児の手も混じり湖の風    青木陽子
          スカートの隠るる花野かくれんぼ  青木陽子
          生身魂けさもバーベル挙げてはる 吉田 孟
          内子座の櫓にかかり盆の月     西村千鶴子
          子の食へる母が好みしかき氷    三雲宏一
          残像のなほ鮮やかに大花火      井上美恵子
          揚花火開きて湖の波光り        熊村あけみ
          水割の氷崩るる夜半の秋        向平眞由美
          棟上げの柱吹き抜け早稲の風   安藤 照枝
          訃報受く色なき風の中に立ち    向平眞由美
          産気づく牛に藁足す星月夜      青木陽子
          実石榴や寺井は蓋の朽ちしまま  西村千鶴子
          人を待つ茶房や雨の牽牛花      筧 ゆき
          夫と居て暑さなほ増す炎暑かな   井上美恵子
           

          ☆大津本丸句会のご案内
           
           会場:大津市生涯学習センター
           
           日時:10月22日(火)201号室 10時30分〜12時30分
           
              11月26日(火)201号室 10時30分〜12時30分
                 
           
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           旧三井家下鴨別邸(京都市左京区)   
                 
           

          「関西句会」(第200回)

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            ☆ 8月25日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
              柴田惠美子さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
             

            ★ 田島和生主宰 後日選 

            稲の花ぽつぽつ灯る社員寮    柴田惠美子
            おばしまに昼のぬくみや星月夜  中野はつえ
            大いなる白雲のとぶ花野かな   小谷廣子
            星月夜稚に喃語のまた増ゆる   中野はつえ
            法師蟬八幡堀へ声尽くし      井浪千明
            送り火を待つ東山闇深し      北嶋八重
            国原の真中いきなり稲光      小谷廣子
            今朝の秋土鍋に噴きて飯の艶   柴田惠美子
            草の実のたがひに触れて弾けをり 中野はつえ
            舫ひ舟舳先へ飛べる赤とんぼ   井浪千明
            闇遙か鳥居形の火またたけり   北嶋八重
            仰向けにからびし蟬へ日照雨かな 北嶋八重
            沖の雲うすむらさきに秋夕焼    中野はつえ
            銃眼を抜くるかそけき秋の風    中野はつえ
            漂着の漁具に韓の字秋潮     北嶋八重


            ☆ 関西句会案内
             
             日 時:2019年9月22日(日)午後1時半〜
             
             会 場:アネックスパル法円坂 3F
             
               ※なお、10月は全国大会のためお休みです。

                
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             夕菅 (丹後半島の小さな漁港にて)【撮影:北嶋八重さん】
             

            京都あけぼの句会 第98回 (8月)

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              8月21日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
               林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

              ☆主宰の一句
               
               駅員の口笛吹けり荻の風   田島和生
               
               猛暑が過ぎ、身も心も軽やかな初秋。駅員が口笛を吹けば、それに応えるように吹き渡る荻の風。さわやかな秋の声が響き合い呼応しているようで、とても気持ちのいい一句。もう一句「かなかなや檜林の闇青き」
                                       (新谷亜紀) 
                   
              ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
               
              ◎ パッチワークカラフルに縫ふ生身魂   小谷廣子
               
              ◎ 遮断桿(かん)ゆらゆら上ぐる炎暑かな 新谷亜紀
               
              ◎ 砂浴ぶる土用雀の薄目かな       新谷亜紀

              夜の明けし伊予の城山蝉しぐれ     山田流水
              梅花藻の小花かがよふ山の水      小谷廣子
              まだ脱げぬ?の片翅朝ぐもり       林 杉子
              一心に心経唱へ墓涼し         新谷亜紀
              なまぬるき西瓜齧れば海青し      青木陽子
              藍染の暖簾をくぐる帰省かな      北嶋八重
              路地路地に線香匂ふ盂蘭盆会     安藤えいじ
              啄木鳥の夜昼となく宮の杜       熊村あけみ
              路地口に白粉(おしろい)花咲きて地蔵盆 今井淨子
              杉の秀へ星のなだるる万燈会      小谷廣子
              新しき靴紐結び今朝の秋         新谷亜紀
              堂に満つ僧の百声夏安居        阪本節子
              能面の眼(まなこ)に通ふ秋の風     青木陽子
              白木槿背筋伸ばしてシーツ干す     新谷亜紀
              葉を?み空蝉風に揺れ止まず       大前美智子
              灼けゐたる墓へ三杓井戸の水     北嶋八重
              駆け込みし総門しぶく大夕立      居相みな子
              水占の白き紙浮き涼新た        小谷廣子
              夕焼空坂登り行く下校の子       大前美智子
               
                
              ★ 京都あけぼの句会のご案内
               
                  東山いきいきセンター101号 
                  
                  2019年 9月18日(水)午前10時半〜 
                        10月16日 (水)午後1時半〜

               
              ☆ 北嶋八重さんが、「京都五山送り火」の写真と解説をお送りくださいました。
                以下にご紹介します。
              京都五山送り火
               夏の夜空を彩る「五山送り火」は、お盆に迎えたお精霊さんを送る伝統行事で京都の人々にとって、この火を拝まなければお盆は終わりません。
               8月16日午後8時、東山・如意ヶ岳に「大」の字がくっきりと浮かび上がると、集まっている人々から歓声が上がりました。続いて、松ケ崎西山・東山に「妙・法」、西賀茂船山の「船形」、大北山に「左大文字」、そして、午後8時20分に嵯峨鳥居本曼陀羅山に「鳥居形」が点りました。毎年、どこかで送り火を眺めて来ましたが、近くの賀茂川堤からは、大文字と船形の火だけしか見ることが出来ません。今年は、河原町丸太町の身内のマンションの屋上で、五山全ての送り火を拝みました。最後に点火された鳥居形は、鳥居の形の火が幽かに見えるだけで、写真には写りませんでした。若い頃は、晩夏の風物詩として眺めていた送り火ですが、今は、西方浄土に還るとされる精霊を拝んで、見送るようになりました。
                        はじめなかをわり一切大文字   岩城久治
                  
                                              (北嶋八重さん 記)
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               大文字
               
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               妙法
               
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               船形
               
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               左大文字

              五山送り火は、京都ならではのしみじみと感動的な行事ですね。
              お盆の終わりと秋の気配を感じます。
               
              八重さん、今回も絶景スポットからのご紹介、
              ありがとうございました!
               

              「大津・本丸句会」(第83回)

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                ☆7月23日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
                  吉田孟さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                 
                 初蟬のしやんしやん鳴いて湖の町   田島和生
                 
                 しじみ蝶蔓先にまだ覚めやらず     田島和生
                 
                ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

                ◎医の管を解かれ涼しく逝かれけり 安藤照枝
                 
                ◎学食の大玉うどん蔦青し      青木陽子 
                 
                ◎舟べりを水行く速さ船遊       熊村あけみ

                靴先にふるる石ころ秋近し      青木陽子
                胡瓜捥ぎキュウちやん漬に奈良漬に 小林和子
                濁流に乗りて悠悠川鵜かな     熊村あけみ     
                凌霄の咲ける空家となりしかな   中村良一
                乾びたる記帳の筆や蝉しぐれ    青木陽子         
                梅雨の夜のロックがんがん憂さ消えて 竹内悦子   
                濡れそぼつ卒塔婆傾れ夏の雨   阪本節子  
                和太鼓へ挑む男の背の汗      前田かよこ              
                湖の諸子釣る子の赤パンツ     阪本節子    
                鴨川の飛石わたる夏休        前田かよこ
                仕事する合図のやうに朝の蟬    竹内悦子
                長靴の底に泥付き梅雨深し     一村葵生
                県庁の明かりひとつや梅雨の月  竹内悦子          
                草いきれ空家の庭に踏み入れば  一村葵生  
                冷蔵庫扉に家族旅行の日      筧 ゆき    
                青梅雨や山巓けぶる比良比叡   吉田 孟   
                凌霄や売家となりし純喫茶      筧 ゆき  
                土用芽の榊を飾り地鎮祭       安藤照枝
                煤竹の天井黒く土間涼し       安藤照枝   
                おいしげに稚はじめての鰻飯    小林和子
                蜘蛛の糸風の形に流れけり     青木陽子 
                掃きよせて嵩におどろく夏落葉   熊村あけみ 
                仏間より香の流るる梅雨深し    井上美恵子
                滴りを右に左に氷室道         吉田 孟
                夕焼けの浅瀬に子らの弾むこゑ  青木陽子
                水郷は夜明け近々遠水鶏      西村千鶴子
                茗荷の子採るや葉叢へ顏を入れ  熊村あけみ   
                苔衣当尾の里の石仏          中村良一
                老鶯や家並の中の寺院群      馬場千香子
                                  
                  
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                 河合橋より(京都市左京区)   
                       
                   

                「関西句会」(第199回)

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                  ★7月28日(日)アネックスパル法円坂において「関西句会」が開かれました。
                   小谷廣子さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                   
                  ☆主宰の一句
                   
                  月下美人月は雲間を飛びにけり   田島和生
                   
                   月下美人は夜、白い大輪の花を、仄かな甘い香りを漂わせて開く。窓外を見ると淡い月が雲間を動いた。ほんの一瞬の動きを「静」の中に捉え、映像を見ているような、美しく清新な句である。
                   もう一句「切株の猫の見てをり土用波」
                   (小谷廣子さん 記)
                   
                  ☆ 田島和生 主宰 選 (◎印特選)
                   
                  ◎若牛蒡切るほど匂ふ厨かな   安藤えいじ

                  ◎初蝉や砂場に児等の砂埃    柴田惠美子

                  祇園会や賀茂の流れのきらきらす  中野はつえ
                  山の端に夏至の大きな入日かな  小谷廣子
                  首洗ひ池てふしるべ木下闇      北嶋八重
                  雨跡の山黒々と夜の秋        井浪千明
                  朝まだき雀一羽の声涼し       柴田惠美子
                  雨上がり自販機に蟻這ひのぼる 井上基子
                  灼けゐたる神社の屋根の八咫烏 小谷廣子
                  破れ垣に白百合匂ふ空き家かな  安藤えいじ
                  鼓打つたびにひらひら絽の袂   北嶋八重
                  病葉や寺領を走る水の音       井浪千明
                  一声に山の静寂を牛蛙         原 万代
                  大鯉の跳ぬる飛沫や苔の花     中野はつえ
                  踏み石は石臼なりし走り萩      井浪千明
                  白鷺のゆるり寄り来る田草取    井上基子
                  いかづちのひとつ大きく戻り梅雨  小谷廣子
                  木仏の干割れを撫づる夏遍路   原 万代
                  伸び縮み道の真ん中の大蚯蚓   柴田惠美子
                  新聞のインクが滲む小暑かな    安藤えいじ
                  能涼し子方の声の澄みにけり    井浪千明
                  小流れの花藻の沈む水の嵩     柴田惠美子
                  宵涼し池に映りて揺らぐ木々     井上基子
                  喪の家の裏より匂ふ愡顎     小谷廣子
                  飛沫あげ大鯉跳ねたる梅雨の入 中野はつえ
                   
                   
                  ☆北嶋八重さんが「みたらし祭」の写真とコメントをお送りくださいました。
                    以下にご紹介します。
                  みたらし祭(下鴨神社夏越の神事)
                     下鴨神社の末社・井上社の夏の神事で、土用の丑の日前後に、境内の御手洗池に足をひたしたままろうそくを供え、ご神水をいただくことで一年間、の無病息災を祈ります。毎年、欠かさずに「「足つけ神事」で夏越のお祓いをしているからでしょうか、これまで大病もせず、無事に過ごせています。期間中、奉納されたおよそ千灯のみたらし提灯が楼門や境内を照らし、参道に並ぶ夜店の活気とともに糺の森は、夜遅くまで賑わいます。
                  (北嶋八重さん 記)

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                   下鴨神社みたらし祭

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                   舞殿

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                   夏越神事

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                  池に映る灯も人々の足もとも、涼しげですね。
                   
                  写真を拝見するだけで、心身を清めていただいた気がします。
                   
                  八重さん、今回も「京の夏の風物詩」をありがとうございました!
                   

                  京都あけぼの句会 第97回 (7月)

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                    ☆7月17日(水)東山いきいきセンターにおいて「京都あけぼの句会」が開かれました。
                     林杉子さんから句会報をお送りいただきましたので、以下にご報告します。

                    ☆主宰の一句
                     黒揚羽舞ふや遠より次の鉾   田島和生
                     
                     句会当日の朝に催された山鉾巡行を、主宰は即興で詠まれた。目もあやな鉾を、賑々しく出迎え見送り、さて次の鉾はとわくわくしながら待っておられた作者。と、その間隙を縫うように、黒揚羽が眼前を舞って過ぎった。目が覚めるような蝶の美しさに、はっとしている間もなく次の鉾が近づいてくる。自然美と人工美の共演の一瞬を活写された。もう一句「長刀へ天日きらり鉾廻し」
                      (新谷亜紀) 
                         
                    ★ 田島和生主宰 選 (◎印は特選)
                     
                    ◎ 新しき草ながれ来る溝浚へ    熊村あけみ
                     
                    ◎ 大夕焼旅人のごと立どまり    田子カンナ
                     
                    ◎ まのあたり軋みて過ぐる鉾車   新谷亜紀

                    夕立の跳ぬる雨足光りけり      居相みな子
                    裏山は古戦場跡夏うぐひす     小谷廣子
                    黒き鵜の浮かびて潜る川の中   大前美智子
                    にはとりの声高らかに梅雨晴間   山田流水
                    工事夫の襟に塩噴く炎天下     青木陽子
                    小窓より西日射し入る蔵二階    青木陽子
                    ビルの間(あひ)しなひうねりて鉾の先 新谷亜紀
                    枇杷の実へ群れて声高朝鴉     熊村あけみ
                    みづいろの鼻緒の指の涼しげや  新谷亜紀
                    まほろばの風に波打つ青田かな  小谷廣子
                    わし掴み素手の漢の田草引     林 杉子
                    むしむしとまだ降りたりぬ夕立かな 居相みな子
                    警策にぴしりと打たれ堂涼し     北嶋八重
                    雲の峰水平線を超ゆる船            熊村あけみ
                    纜(ともづな)のほどよきゆるび青芒 小谷廣子
                    あの仕草母に似てをり草取女    山田流水
                    曳き初めやいつせいに揺れ鉾の房 新谷亜紀
                    笛を吹く乙女に風や青田道     林 杉子
                    葛切に京の一服一会かな      阪本節子
                    軽鳧の子のモンローウオーク一列に 安藤えいじ
                    睡蓮に雨きらきらと浄土池     小谷廣子
                     
                     
                    ★ 京都あけぼの句会のご案内
                     
                        東山いきいきセンター101号 
                        
                        2019年 8月21日(水)午後1時半開始
                              9月18日(水)午前10時半〜 

                     
                    ☆ 北嶋八重さんが、祇園祭の鉾のひとつ「伯牙山」「杉本家住宅」の写真と解説をお送りくださいました。
                      以下にご紹介します。
                    伯牙山
                     中国の周時代、琴の名人伯牙とその友人鍾子期との物語によるもの。伯牙が鍾子期の死を聞いて琴の弦を断ったという故事をあらわし、ご神体は手に斧を持ち前に琴が置かれています。
                    伯牙山会所の杉本家住宅 
                     京都市下京区綾小路通新町西入ル矢田町116番地 ・ 電話番号075-344-5724
                     京町家の杉本家住宅は、京都の中心部にありながら江戸以来の大店の構えをよく伝え、主屋は表通りに面する店舗部と裏の居室部を取合部でつなぐ表屋造りの形式です。杉本家は寛保3年(1743)「奈良屋」の屋号で創業した呉服屋で現在の主屋は元治の大火後の明治3年(1870)に再建されました。住宅は平成22年6月に国の重要文化財に指定され、続いて平成23年に「庭」が「京町家の庭」として初めて国の名勝指定を受けました。祇園祭に際して、この住宅は当町伯牙山のお飾り場となっています。
                     祇園祭の時期に一般公開されるので、宵山の鉾町巡りを兼ねて、杉本家の「屏風飾り展」で年一度お披露目の俵屋宗達「秋草図屏風」を眺めてきました。蒸し暑い中、京町家の夏のしつらえにしばらく蒸し暑さを忘れて、涼やかな気分になりました。
                     10名以上で申し込むと見学出来ます。(1人1500円 月曜日は閉館)家の中や庭は写真撮影禁止で、ご紹介することが出来ませんが、「全国俳句大会」会場の「からすま京都ホテル」の直ぐ近くですので、ご興味のある方は、見学されてはいかがでしょうか。     (北嶋八重さん 記)

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                    伯牙山 

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                    杉本家

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                    巡行の伯牙山

                    こうしてお飾りだけを拝見しても、意匠が凝らされた
                    山鉾の見事さにあらためて感動します。

                    八重さん、ありがとうございました!
                     

                    「大津・本丸句会」(第82回)

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                      ☆6月25日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
                        吉田孟さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

                       
                       父の忌の浜風湿り合歓の花    田島和生
                       
                       遠雷の砲音に似て高曇       田島和生
                       

                      ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

                      ◎青田吹く風はどこまで遠浅間   小林和子
                       
                      ◎魚跳ねて川面きらめく柿若葉   井上美恵子
                       
                      ◎反転の鯰に淵の水匂ふ      西村千鶴子
                       
                      爪弾きの弦の余韻や夏灯       西村千鶴子
                      幾度もカーテンコール夏芝居     小林和子
                      梅雨空へいきなり開くジャンプ傘  西村千鶴子
                      旱梅雨ましらの糞の深みどり    一村葵生
                      ぽたりぽと実梅の落つる鈍き音  小林和子 
                      寝室へ梅雨晴の風目覚よき    三雲宏一   
                      紫陽花や玄関先の長話       井上美恵子  
                      白百合や不意に思ふは遠き人  山田流水               
                      子雀の鳴いて仏花の水を替ふ  西村千鶴子    
                      夏帽子投げて泣きべそ母の胸  青木陽子
                      酔ひ少し宿下駄履きて螢狩    竹内悦子
                      青鷺の田守さながら動かざる   吉田 孟
                      山門の甍を渡る夏の月       阪本節子           
                      河童橋遠郭公の谺かな      安藤照枝   
                      しののめの靄のかかりてトマト捥ぐ 筧 ゆき    
                      絵団扇の風送りをり京の人    青木陽子    
                      緑雨やみ扇開きの孔雀かな   安藤照枝   
                      信楽の新茶売りをり荷を担ひ   熊村あけみ   
                      茄子胡瓜半分づつの夫婦膳   向平真由美
                      遠雷を耳に夕刊拾ひ読み     青木陽子 
                      御手洗川に浸す水占青すすき  筧 ゆき 
                      ためらひて花つむ少女夏薊    阪本節子
                      白き卵咥へさまよふ蟻の群    熊村あけみ
                      夢ぬちの友は少女や籘枕    筧 ゆき
                      梅雨鴉吾が頭上へと尿放つ   青木陽子
                      頭垂れ活けて三日の額の花   小林和子
                      沙羅散りて光沢放つ苔の上    青木陽子
                      歯を剥いて睨む不動や旱梅雨  筧 ゆき
                      釣人の影かがよひて大西日    向平真由美
                      ぐえっぐえっぐえっ眠りを破る蝦蟇のこゑ 向平真由美
                      日焼け肌に長き黒髪颯爽と    山田流水
                       
                       
                       吉田孟さんから、藤ヶ崎竜神からの琵琶湖の写真とコメントをいただきました。
                       以下にご紹介します。
                       ドラマチックな写真です。
                       竜は古来より水神様として日本各地で祀られておりますが、滋賀は琵琶湖の竹生島ををはじめ、水の気配のするそこかしこで竜にまつわる神社がたくさん存在します。写真は長命寺港近くの藤ヶ崎竜神からの琵琶湖です。中央の日矢がまさに竜の如く、降臨し、天に登る景色ではと。
                        (吉田 孟さん 記)
                       
                      日矢01 (002).jpg

                       
                      日矢02 (002).jpg

                       
                      日矢03 (002).jpg
                       

                      拡大して拝見しましたが、幻想的な美しさですね!

                      確かに神々しい竜の姿のようで、思わず手を合わせました。

                      孟さん、ありがとうございました!
                       

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