「大津・本丸句会」(第78回)

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    ☆2月26日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
      吉田孟さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。

     
     ともがらを逝かしめて冬果てにけり   田島和生
     
     濃く匂ふ石蓴のみどり朝餉かな       田島和生
          

    ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)
     

    ◎穴を出づ蛇に閑地の三坪ほど     西村千鶴子
     
    ◎さざめきつひかりつ春の早瀬かな   熊村あけみ
     
    ◎母の居に泊まり重ねて梅月夜     筧 ゆき

     雨を吸ひやはらぎ光る春の土    井上美恵子
     懐石の締めの定番瀬田蜆      竹内悦子         
     工場は鉄の軋みて冬の暮      一村葵生
     山門の瓦光るや春の暁        三雲宏一   
     ごおおおと寒風すさび杜の中     一村葵生   
     梅苑の勾配きつく空青く           竹内悦子    
     黄水仙見下ろす崖へ波白し       井上美恵子               
     北向不動の凛々しさや寒椿       向平真由美      
     にはたづみ舐めて出てゆく恋の猫  青木陽子
     遠目にも竹の静もる余寒かな      馬場千香子
     囀やゲートボールの球走る       熊村あけみ           
     馬形の山にあらはれ田打かな      青木陽子
     遠野火の焰ちろちろ迂回道       西村千鶴子 
     胸に抱く赤子の頰や梅の花       青木陽子 
     春疾風鯉の重なり口開くる       熊村あけみ    
     名草の芽水無し川のをちこちに  熊村あけみ   
     一礼し鐘撞く僧や春浅し         馬場千香子    
     篁に初音待たるる朝かな          西村千鶴子
     春夕焼やはらに雲を染めにけり   山田流水 
     お揚げ供ふ習はしの宮春の雪    筧 ゆき  
     関ヶ原陣跡や駒返る草           筧 ゆき
     凍つる手に地酒重たし駅暮雪    向平真由美
     牛の藁に寝返る音や寒戻る     安藤照枝
     春靄のミルク色して街眠る       井上美恵子 
     あめつちに光あまねし残る雪    一村葵生
     そこここに羽根打つ鴨の水飛沫   一村葵生 
     痛からう蒟蒻真つ赤供養針      吉田 孟
     切りもなく菜園話日永し          馬場千香子
     白梅の蕊の勢ひあらはなり      安藤照枝
     
     
    ☆ 吉田孟さんから「早春の鯖街道」の写真とコメントが送られてきました。
      以下にご紹介します。

     鯖街道 花折峠からスタート。急峻は比良の裏側。
     
    鯖街道 以前は「雀のお宿」と言っていましたが、今は休眠中。
     
     鯖街道 並ぶ鯖寿司屋 
     分かりにくけど前方は鯖(ノルウェーの)寿司屋が数軒。

     
     鯖街道 安曇川で前方は京・大原方面、手前に川は流れ琵琶湖へ。
     
     鯖街道 「朽木宿」 
     朽木の旧道市場と言うところでしたが、朽木宿と今は喧伝しています。
     
     
     鯖街道 「旧丸八百貨店」今は資料館。
     

    この辺りは懐かしい景がまだいっぱい残っているのですね。
     
    一緒にドライブをしながら案内してもらった気分になりました。
     
    孟さん、ありがとうございました!
     

    「大津・本丸句会」(第77回)

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      ☆1月23日(水)「大津本丸句会」が開かれました。
       一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
       作成担当は吉田孟さんです。

       
      裸木の影の地へ伸び交差せり    田島和生
       
      いつまでも風の離れず寒桜     田島和生
       

      ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)
       
      ◎藺を植うる田へふたたびの山の雨 西村千鶴子
       
      ◎大寒や火の贅尽くす登窯        安藤照枝
                                
      ◎大杉の身振ひ一つ雪けむり      安藤照枝  
       
       ◎懐に抱く子の笑まふ初えびす     向平真由美 

      買初は古書肆の詩集気まぐれに    竹内悦子         
      売られゆく蕾ほころぶ寒牡丹        阪本節子
      神苑の鴨のびのびと水脈を曳き      筧 ゆき   
      祖父祖母の齢を越ゆる雑煮かな    吉田 孟   
      寒晴やいつしか雲の夕茜         馬場千香子    
      旧友の口論嬉し新年会           三雲宏一               
      白煙にぱつと炎のどんどかな      吉田 孟       
      冬木立呼び合ふ声のよく通り         熊村あけみ
      海山のあふるる雑煮酒傾げ        筧 ゆき
      遠神楽やがて静もり暮るる比良     向平真由美            
      小鼓の乾く一打や能始           西村千鶴子
      検診を終へて小春の風を受け     青木陽子 
      瑞雲の広ごる湖や鳶の舞ひ      竹内悦子  
      初旅や駅の売子の深き礼          熊村あけみ    
      着ぶくれの路上生活者へ朝日      熊村あけみ   
      青空にふはり白雲冬木の芽       馬場千香子   
      新雪や白一色の点字本           青木陽子 
      捨て甕をあふるる雨水寒の入     西村千鶴子 
      草木染めの色を探して落葉踏む    前田かよ子
      茶釜手に語る親爺や初弘法      向平真由美
      日脚伸ぶ仏間を開けて明るうす    竹内悦子
      見はるかす水平線や初景色         熊村あけみ
      恵方詣一斉に鳩飛び立てり         筧 ゆき 
      膳に着く母の形見の冬着きて        熊村あけみ
      静けさや凍て付く夜の無人駅     山田流水 
      雪見船比良の輝きましてをり     竹内悦子
      青黴の埃の散りて蜜柑かな        一村葵生
      新聞を二度三度読み冬籠       竹内悦子 
      折紙のゐのしし届く初便        筧 ゆき
      山眠る警策発止とひゞきけり     安藤照枝 

                  
        吉田孟さんから「日牟礼神社」の写真とコメントが送られてきました。
        以下にご紹介します。    

        2月8日は「針供養」の日ということで回りを探してみました。近江八幡の赤いコンニャクで探してみました。寺や神社で探しましたが出て来ず、近江八幡のこんにゃく屋を見つけて電話で尋ねたところ、日牟礼神社に納品したと教えられ行って来ました。神社の中の分社の小社、恵比寿神社にありました。(吉田 孟さん記)
       
      近江八幡日牟礼神社      

      八幡堀

      参道の右側に各分社の小社が並びます。
       
      恵美須神社
       
      確かに赤い蒟蒻(横は一尺位かな)

      奉納された赤こんにゃく、針刺のようになって少し痛々しいですね。
       
      孟さん、あちこち探してくださってありがとうございました!
       

      「大津・本丸句会」(第76回)

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         寒中お見舞い申し上げます。
         
         パソコンの不調で新年のご挨拶の時季を過ぎてしまいました。
         大変申し訳ございません。
         
         本年も「関西地区だより」をよろしくお願いします。
         
                 
         ☆12月26日(水)「大津本丸句会」が開かれました。
         一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
         作成担当は吉田孟さんです。

         
        ★ 主宰の一句
         
         生者より死者に逢ひたし龍の玉   田島和生 
         子どものころ吹き玉鉄砲というのを笹竹で作って遊んだ。龍の玉をその鉄砲の弾にした。昔は村のどこにでも龍の髭が生えていて、探せば碧色に照る玉が見つかった。しかし近ごろはほとんど見ない龍の玉。人は老いるほど昔懐かしいもの。主宰の亡き人を偲ぶ気持ちは「逢ひたし」という措辞にうかがえる。
          もう一句。「鰭酒は裏メニューとやそを求む」
           (一村葵生)
         
        ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)
         
        ◎日の差してかちりかちりと薄氷 井上美恵子
         
        ◎底冷えの天守の手摺り黒光り  安藤照枝
         
        ◎お茶の間の埃きらめく冬至晴  青木陽子
         
        ◎鳶の輪の小さく見ゆる冬日かな 青木陽子
         
        ◎栂の木は家の楯なり冬の鵙   竹内悦子
         
        ◎朝靄の晴れて幾重の鴨の水脈    熊村あけみ
         
         朝の卓木の匙を添へ冬至粥    熊村あけみ
         訳ありの冬の林檎を煮てゐます 吉田 孟   
         クリスマス水痘の子に絵本読む 竹内悦子    
         かもめ来て川面をかすめ冬に入る 三雲宏一               
         白鷺城いちやう並木を辿りゆく  山田流水       
         燗酒や酔へば即ち俳句譚     西村千鶴子
         放吟の四五人の戯れ寒灯下    西村千鶴子
         一湾の波音を聴き冬至晴     阪本節子            
         装ひを凝らすをんなの年忘れ    西村千鶴子
         水鳥へ小さき博士指を指す     前田かよ子 
         冬至南瓜声を張り上げ売られたる 熊村あけみ   
         冬日さす紀州湯浅や醤の香    山田流水    
         十代の哀婉映すスケーター    前田かよ子   
         プレミアムチケット二枚聖夜待つ 筧 ゆき   
         平成てふ時の流るや冬銀河    井上美恵子
         群雀飛び出で来たり冬の霧    一村葵生
         石段の動かぬ落葉雨のあと    前田かよ子
         年の瀬や路上ライブの娘の若き  山田流水
         根深汁母の命日忘れまじ     竹内悦子 
         雪吊りの高き支柱の竹青き    馬場千香子
         神木の天辺が好き冬の鵙     西村千鶴子 
         遮断機を待つ間に募る寒さかな 安藤照枝
         恙無く冬至南瓜はトンガ産   竹内悦子
         工場のガラスへ燦と冬入日    一村葵生
         しりとりの言葉のふゆる日向ぼこ 筧 ゆき
         廓跡かたぶく軒に冬の雨      向平真由美
         初雪や父の忌明けの伊吹山    筧 ゆき
         見上ぐるは光る仏ぞ冬の暮    山田流水
         拗ねる子の耳たぶ赤し冬夕焼   向平真由美
         
        ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
         
           1月23日(水)  大津生涯学習センター 201号室  (終了後、新年会)
              
                     
           北嶋八重さんから、下鴨神社の鳥居と舞殿に据えられた「干支の大絵馬」の写真が送られてきました。 以下にご紹介します。
         八重さんのコメントによると、鳥居の後方に積み上げられた榾は、大晦日から元旦の焚火用で、昨年9月の台風で倒木や裂木となった境内のものだそうです。

         


         
         
         毎年お送りいただいている大絵馬ですが、
         
         今年は平成最後の年。ひと際身が引き締まる思いで拝見しました。
         
        八重さん、ありがとうございました!
         

        「大津・本丸句会」(第74回)

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          ☆10月23日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
           一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
           作成担当は吉田孟さんです。
           

             てふてふの隠れてしまひ荻の風   田島和生 
             
             亀死するときも水面に葭の花     田島和生

                
           ☆ 田島和生主宰選(◎印は特選)

           ◎残菊や雨の廃寺に濃く匂ひ   井上美恵子
           
           ◎秋蝶の歩いてゐたる水際かな  一村葵生  
                                   
           ◎回復の兆しの夫へ冬支度       青木陽子
           
             ◎稲雀藁の匂ひを巻き上げぬ   馬場千香子  
                
            洋行の父の鞄や雁渡し        熊村あけみ
            旅装とく畳に届く月明り      西村千鶴子
            曲り屋の遠野話や柿の秋     安藤照枝 
            どの向きに立つも一面うろこ雲  馬場千香子   
            丈高き千草かき分け大野原    筧 ゆき    
            秋の色見るもの全て俳句かな  山田流水               
            西山はまだ雲の傘秋雨止む   馬場千香子     
            それぞれの部屋に良夜の灯りかな 青木陽子    
            鶏頭花眼に痛きほど赤の濃き  竹内悦子
            複線の遮断機開かぬ秋桜     安藤えいじ 
            石くれの比叡の径に秋の蛇    吉田 孟         
            亡き義父の丹精の柿撓なり   井上美恵子
            句のほうび新米十キロかかふる児 安藤照枝   
            軽羹が届いて二日鶴來る     吉田 孟    
            灰汁を取る芋茎大鍋ことことと  竹内悦子   
            爽やかや七転び八起きひた走る 前田かよ子   
            蟷螂の煉瓦色して錆びてゆく  吉田 孟
            子の追ひてふはりふうはり草の絮 井上美恵子
            秋風や芭蕉の像は旅半ば     山田流水
            行く秋や地蔵祠の皿と椀      熊村あけみ
            小春日の蝶燦爛と日を返し   一村葵生
            虫の音や愛しき妻の眠る頃    山田流水
            しつけ糸解きゐる晴着菊日和  安藤照枝 
            昆陽池の日向や鴨のねむりをり 西村千鶴子
            白萩や社領をはしる水の音    青木陽子 
            蘆刈や湖北連山ちかぢかと    西村千鶴子
            数珠玉や川面は雲を映したる  熊村あけみ
            日の匂ひ十二段なす稲架襖   安藤照枝
            あかあかと畝火走るや秋の暮  熊村あけみ

           
          ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
           
           11月27日(水)大津生涯学習センター 201号室
                
           12月26日(水)大津生涯学習センター 301号室

           
           一村葵生さんから「手おりの里」の写真と解説が送られてきました。
           以下にご紹介します。
          「手おりの里 金剛苑」
           「金剛苑」は、湖東三山の一つ金剛輪寺にほど近いところにあって、伝統工芸品近江上布、秦荘紬の染色工房・資料館などがあります。また藍染めや絣織りの研修などもできるようです。(一村葵生さん 記)


           


           


           


           

           
          落ち着いた静かな工房のようですね。
           
          藍染めや絣織りを間近で見てみたいです。
           
          葵生さん、ありがとうございました!
           

          「大津・本丸句会」(第73回)

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            ☆ 9月26日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
              一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
              作成担当は吉田孟さんです。
             
            ★主宰の一句
             
             マスカット赤繪の鉢に納まらず   田島和生  
             主宰は常々「食べ物の句は旨そうでないといけない。」とおっしゃっている。これなどはまさに有言実行の句と言えよう。みどりのマスカットを容れるに赤繪の鉢とは見た目にも鮮やかで気の利いたおもてなしである。そこへ「納まらず」の一句がその房のみごとさを写していて、十分に旨そうではないか。
             もう一句。「なほ暮れず水明りして曼珠沙華」
             (一村葵生)
             
            ☆ 田島和生主宰選
            (◎印特選)

             ◎曲り家の梁のうねりや豊の秋    安藤照枝
             
             ◎藤の実の揺るる木蔭や塩むすび  筧  ゆき
             
               ◎コスモスをばさと入れある飼葉桶  西村千鶴子
             
             あきつとぶ女人高野の鎧坂   西村千鶴子          
             しつとりと村の屋根屋根月高し  一村葵生
             秋黴雨鳩の五六羽地を歩き   熊村あけみ
             秋霖や届きし文の文字滲み   竹内悦子
             借景の山の真ん中月渡る     安藤えいじ
             秋雨の五百羅漢や笹の笠     阪本節子    
             とんとんと厨のひびき今朝の秋 井上美恵子
             和服縫ふひと針づつの虫の夜   青木陽子     
             料亭の門灯暗し虫すだく       一村葵生    
             マネキンに九月の吾を見据ゑらる 吉田 孟
             句を案じ濃き茶をくめる夜半の秋 山本和生
             爽やかや出航の銅鑼鳴り響き   竹内悦子
             語らずもただ寄り添ひて夕月夜  向平真由美
             湖の宿忘れ団扇に一茶の句    山本和生
             近江富士噴火の如き秋の雲    山田流水     
             坑道や地獄の地下に秋の風    山田流水   
             秋霖や背戸より仄か猫の声    井上美恵子   
             うつすらと雲に金輪望の月     一村葵生
             アルプスを見渡す天守風さやか 安藤えいじ
             母の背を摩りてをりぬ望の月   青木陽子
             膝小僧縁に並びて秋日和      西村千鶴子
             ひぐらしの終の声かや永平寺  西村千鶴子
             小流れの波の影おき水澄めり   安藤えいじ
             芋名月今か今かと団子愛で   安藤えいじ
             コンバイン国道走る豊の秋     吉田 孟
             新涼や母は九十七茶碗蒸      阪本節子
             下駄音の池をめぐるや初紅葉  熊村あけみ
             うごくとは見えぬ名月耿耿と    山田流水
               
              
            ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
             
             10月23日(火)大津生涯学習センター 201号室
             
             11月27日(水)大津生涯学習センター 201号室

                  
             拙宅の荒れ庭(京都府城陽市)
             

            「大津・本丸句会」(第72回)

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              ☆ 8月28日(火)「大津本丸句会」が開かれました。

                一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                作成担当は吉田孟さんです。

               
              ★主宰の一句
               
               白鷺とまがふ白浪涼新た   田島和生  
               主宰は琵琶湖の近くにお住まいで、湖の景を詠まれることが多い。広い湖に波が立ち波頭が崩れて白浪となる。その様を見ているとまさに白鳥が翼を広げ悠然と羽ばたくかのようである。この景を「白鷺とまがふ白浪」と端的に喩えられていて、調べもいい。爽やかな秋の琵琶湖である。
               もう一句。「秋曇人笑はせてひと逝けり」さくらももこの詞書きがある。
              (一村葵生)
               
               ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

               ◎引く波の足裏くすぐり夏の果   熊村あけみ 
               
               ◎語り部の座布団薄き原爆忌    前田かよ子
               
               ◎盛り上る搾乳泡や今朝の秋    安藤照枝
               
               ◎青蜜柑城より明くる伊予郡    西村千鶴子
               
               固さうに軟らかさうに稲穂かな    馬場千香子
               わが息子便り無きまま秋の風    山田流水
               黄金虫指こぢ開けて逃げにけり   一村葵生      
               一掬の水透きとほる秋はじめ    西村千鶴子
               臥す夫の傍で遠雷聞いてをり    青木陽子
               子ら去りて夕べの窓の虫の声    熊村あけみ   
               一頭の祇園甲部の黒揚羽      吉田 孟
               病舎出で涙目隠すサングラス    筧 ゆき
               俤の先達二人迎へ盆          吉田 孟         
               稔り田や一枚ごとに色違へ      筧 ゆき      
               門先に小さき炎魂迎            熊村あけみ    
               樟脳の匂ふ引出し秋隣        青木陽子
               すすぎもの揺れてさやかな今朝の風 向平真由美  
               埋葬をするかに蟻が土を盛り    一村葵生         
               にごり湯や湯の香に酔へば月浮かぶ 山田流水
               淡海へ雲低く占む秋初め       馬場千香子     
               田草取る背の一途なり大落暉   安藤照枝     
               夕焼空翼破れし烏かな       一村葵生   
               仰向いて亀泳ぎゆく秋の川     山田流水
               開け放ち座敷の昼寝三世代     井上美恵子
               朝風に向かひて飛べり燕の子    熊村あけみ
               あららぎにかかるうす雲今朝の秋  西村千鶴子   

                     
              ★ 大津本丸句会のご案内 
               10時30分〜12時30分
               
               10月23日(火)大津生涯学習センター 201号室
               
               11月27日(水)大津生涯学習センター 201号室

                    
               鴨川と九条跨線橋(京都市南区)           
                 

              「大津・本丸句会」(第71回)

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                ☆ 7月24日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
                  一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                  作成担当は吉田孟さんです。
                 
                ★主宰の一句
                 
                   暑き日へ手長猿めく双手下げ    田島和生   

                 今年の夏は本当に暑い。温度計が三十度を指していれば涼しく感じるほどである。こんな暑い日中へ出かけるのは少しばかりの決心が必要になるくらいで、日盛りのなかを歩いていると足を前に出すのがすでに重労働に思われる。こういう姿を「手長猿めく双手下げ」と言われれば、なるほどと苦笑するしかない。
                 もう一句。「軍鶏は胸反らし揺るがず大南風」
                  (一村葵生)
                 
                ☆ 田島和生主宰選(◎印 特選)

                ◎人力車幌に夏蝶吹かれくる     西村千鶴子
                 
                ◎雲急ぐ空となりたり大夏木    熊村あけみ
                 
                ◎干涸びて漢薬めきぬ蚯蚓どち  吉田 孟

                お狐の口の紅色蛇苺            熊村あけみ
                樟に来て樟の香拡げ黒揚羽     吉田 孟
                紅だけを引いて店屋へ夏夕べ    向平真由美 
                天睨む瓦のぎらり炎暑かな      井上美恵子
                ダンプカーの騒音止みて三尺寝 井上美恵子
                明方の子に引き寄する夏布団    熊村あけみ
                境内に続くグラジオラス畑       馬場千香子
                さざ波へ行く手定めぬヨットかな  安藤えいじ
                喪帰りの汗どつと出てサウナ顏   竹内 悦子       
                夏野菜カレー激辛完食す       吉田 孟
                ゴンドラの影滑りゆく夏野かな  筧 ゆき
                蟻一匹蜂一匹を曵きにけり       一村葵生
                道問へば返る涼しき尼ことば    安藤照枝
                日の盛きりんの首は柵を越え  西村千鶴子
                潮仏志摩の白南風吹き渡り   安藤照枝
                夕端居子の口笛のすぐ途切れ  一村葵生
                潮仏をうねり呑み込む土用波    安藤照枝
                ぶんぶんの一瞬胸のブローチに  竹内悦子
                長靴の逆さに干され鮎の宿    西村千鶴子 
                裸子の尻の青さよ滑々し        安藤えいじ
                ユニホームと共に取り込み天道虫 筧 ゆき
                炎昼や動き殺して鷺の立つ     向平真由美
                嵩小さく仰臥の母や夏の月    馬場千香子
                日盛を路面電車のゆらゆらと  筧 ゆき
                惣門へ磴の百段朱夏の寺     西村千鶴子
                遠き日は祖父と銭湯浮いてこい  吉田 孟      
                 
                 
                ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分
                 
                 8月28日(火)  大津生涯学習センター 301号室
                 
                 9月26日(水)  大津生涯学習センター 303号室
                    

                  矢田寺(京都市中京区寺町通)
                                       

                「大津・本丸句会」(第70回)

                0

                  ☆6月26日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
                   一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                   作成は吉田孟さんが担当してくださったそうです。
                   

                  川上へ湖の朝風合歓の花      田島和生 

                  地に落ちし黒き羽這ふ山の蟻  田島和生

                   
                   ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)
                   
                  ◎庭の木の鳥の早口明易し     西村千鶴子
                   
                  ◎街灯の潤む湾処や蚊喰鳥     西村千鶴子
                   
                  ◎階に十薬匂ふ秘仏かな       吉田 孟
                   
                  ◎黄蝶の口吸したる岩清水    安藤えいじ
                   
                  ◎参道の踏石水漬き五月闇     熊村あけみ
                   
                  卯の花腐し躊躇なく席譲られし   熊村あけみ
                  花嫁の舟を急かせる走り梅雨   筧 ゆき
                  梅雨晴や軒にカラフル傘と靴   井上美恵子
                  大琵琶のくびれし辺り鳰浮巣    西村千鶴子   
                  おにぎりとお茶のみの昼風青し  一村葵生    
                  尾の切れし金蛇ゐたり半夏生   向平真由美     
                  花街の壁に貼りたる紋団扇     青木陽子            
                  老鶯の声澄みわたり晴れわたり  一村葵生      
                  梅雨の夜の雨音聞きて鍋みがき 竹内悦子 
                  苔青く鶏頭の句碑すつと立つ    馬場千香子     
                  一周忌万事整へ夏座布団       井上美恵子
                  空梅雨や大勢の鎌土手を打つ   三雲宏一  
                  涼やかや紙垂折る巫女の白き指 安藤照枝         
                  みづうみに水飲む青筋揚羽かな 馬場千香子
                  屋上の県旗だらりと梅雨に入る   西村千鶴子
                  蟻の列消えてしまひぬ地震の朝 吉田 孟    
                  総身見せ高く鯉跳ね夏来たる   安藤照枝     
                  大小の雑木の瘤や木下闇       青木陽子 
                  雨音の立ちはじめたり夏木立    熊村あけみ
                  八橋を辿る足音杜若            熊村あけみ
                  老鶯や深山の池の静けさよ     向平真由美
                  青柿やただおろおろと朝の地震  熊村あけみ
                  紫陽花や雨の匂ひの女坂       竹内悦子
                   
                   
                  ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分

                   7月24日(火)大津生涯学習センター 301号室

                      
                  ☆ 一村葵生さんが「瓦屋禅寺」の写真とコメントをお送りくださいました。
                      以下にご紹介します。
                   「瓦屋禅寺」       
                   旧八日市市の北西に位置する里山に、近江西国観音霊場第十八番札所、瓦屋禅寺があります。里山の真ん中あたりに瓦屋禅寺があり、南の端に以前紹介させていただいた太郎坊宮があります。寺伝によると聖徳太子が四天王寺建立に際し、山麓の土を採って瓦十万八千枚を焼かせてその用に供した後、この地に一寺を建立して瓦屋寺と号されたのが始まりと伝えています。現在の本堂は一六七二年に建立されたもので、平成六年には金色大慈悲観音像も再建されています。
                   わたしは今回初めてこの寺を訪れたのですが、林道の途中で車を降りてみると澄みきった鶯の鳴き声があちこちから聞こえ、金色の観音像が建立されている高台からは近江平野の眺望が開けていました。
                  (一村葵生さん 記)
                   


                   


                   


                   


                   


                   


                   


                   
                  真夏の青空に下闇の陰影・・コントラストが鮮やかですね。
                   
                  葵生さん、ありがとうございました!                                                                  
                       

                  「大津・本丸句会」(第69回)  

                  0


                    ☆ 5月29日(火)「大津本丸句会」が開かれました。

                      一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                      作成は吉田孟さんが担当してくださったそうです。

                     ★ 主宰の一句 
                     
                       ねむたげに戸袋出づる守宮の子   田島和生
                             
                     早朝、雨戸を戸袋に収めようとしたら中から驚いて守宮が出てきた、という場面であろうか。まだ幼いのか小さめの守宮がひょこひょこと緩慢な動きをしている。守宮は夜行性だからそんなはずはないのだが、そのさまはいかにも「ねむたげ」である。こう表現されると、気味悪いよりもかわいく見えてくるから不思議である。
                     もう一句。「青葉木菟鳴くや更けゆく湖岸の灯」
                       (一村葵生)
                     
                    ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

                    ◎遠ざかるほどに青める植田かな  西村千鶴子
                     
                    ◎青嵐眼下の川の舟速し        井上美恵子
                     
                    ◎水つつく鳰の子の嘴光りけり     一村葵生
                     
                    一頭はやや猛き貌まつり馬      熊村あけみ
                    蜜を吸ふその身震はせ黒揚羽   向平真由美       
                    青楓透けるがごとき床みどり    向平真由美
                    御僧の座りなほせる冷奴       山本和生   
                    更衣「それがいいね」と母の声   西村千鶴子    
                    廃線の鉄路へ落つる柿の花     安藤えいじ     
                    花葵見ゆる小門の隠居寺       山本和生            
                    開け放つ窓辺の明かき花卯木    安藤えいじ      
                    新緑や駆ける乙女のスニーカー  前田かよ子 
                    一丘を緋の絨毯や芝桜         井上美恵子   
                    鶏小屋の網に掛かれる蛇の衣   青木陽子  
                    航跡のつぎつぎ砕け青葉潮      西村千鶴子   
                    鎌首の鋭さ醸す蝮草           筧 ゆき  
                    藪深しところどころに著莪明り    青木陽子         
                    ビバルディの流れる朝や花水木  井上美恵子
                    磯小屋の海女のはしやげる薄暑かな 山本和生    
                    谷間の苔むす墓や若葉雨       青木陽子     
                    涼しさや飛沫窓打つ高速船      安藤照枝    
                    大いなるカルスト台地風五月    筧 ゆき
                    葉桜の暗きより立つ雀かな     西村千鶴子
                    母子馬柵に寄り添ふ夏岬      安藤照枝
                    薪能たまさか火の粉浴びゐたり  熊村あけみ
                             
                     
                    ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分

                    6月26日(火)大津生涯学習センター 201号室

                    7月24日(火)大津生涯学習センター 301号室

                    8月27日(火)大津生涯学習センター 301号室
                       
                          
                      植田と茶畑 (木津川堤防から) 京都府城陽市
                     

                     


                    「大津・本丸句会」(第68回)

                    0

                       

                       

                      ☆ 4月24日(火)「大津本丸句会」が開かれました。
                        一村葵生さんから句会報が送られてきましたのでご報告します。
                        作成は吉田孟さんが担当してくださったそうです。

                       
                       ★ 主宰の一句         
                        
                       白牡丹内へ内へと紅を足し   田島和生 
                       「白牡丹といふといへども紅ほのか」という虚子の有名な句がある。この句などはものをよく見て写生することの手本のような句である。白牡丹のほのかな紅の上にさらに何が発見できるか。主宰の句はそれを見出したところに成った。白牡丹のほのかな紅は、幾重にも重なる花びらの内へいくほど「紅を足し」ているのであった。
                       もう一句。「繻子光りして花反らす紅牡丹」
                        (一村葵生)
                       
                      ☆ 田島和生主宰選(◎印特選)

                      ◎高僧の法話遠のく目借時     筧 ゆき
                       
                      ◎惜春や旅信したたむ木の駅舎  西村千鶴子
                       
                      ◎水郷の舟のさきざき夏燕     青木陽子
                       
                      アーモンドの種植ゑし朝寒戻る 井上美恵子
                      春昼の厨に子供シェフ二人      筧 ゆき
                      一山の一寺閉ざされ春の逝く  西村千鶴子
                      日は高く戻せ戻せと荒神輿      一村葵生   
                      春宵やただ酌み交はす父と子と 井上美恵子    
                      影淡き湖畔の松や花曇        安藤えいじ     
                      湖暮れて風の置き去る花筏    安藤照枝       
                      春暖炉蕎麦をすすりて山男   竹内悦子     
                      かくれんぼ枝垂桜の傘のなか  前田かよ子      
                      山笑ふ天橋立股のぞき         山田流水  
                      鳶の声わたる山すそ初蕨      筧 ゆき
                      蹲踞に羽霧る番明易し          青木陽子  
                      島ひとつ置きみづうみの朧かな 熊村あけみ   
                      伐られたる新樹の樹液幹伝ふ   一村葵生  
                      たちまちに君の朱唇へ飛花落花 安藤えいじ         
                      ちりぢりに城下花散るそこかしこ  吉田 孟
                      お茶室へ誘ふ小径花篝        筧 ゆき
                      火縄銃吊せる市や春埃        山本和生
                      光る風幟の高くひるがへり     一村葵生     
                      花黄楊に鳥のきてゐる日和かな 西村千鶴子    
                      化粧牛市にずらりと桃の花     山本和生
                      遠乗りのハーレーの列風ひかる 熊村あけみ
                      けんけんの子や連翹の花明り  西村千鶴子
                      枕経の僧の白足袋春の泥      山本和生
                      口紅の常より濃きかリラの花     安藤えいじ
                      老猫に七種ワクチン桃の花   吉田 孟
                      春深し宴のあとの庭の闇      竹内悦子
                      のどけしやさあてと母のひとり言 前田かよ子
                      花冷や胸から背へ聴診器      安藤えいじ
                      警策を壁に立て掛け春深し    安藤えいじ
                      あかあかと浄土あらはる春落暉 熊村あけみ
                      まんまんと水の近江や桜散る   熊村あけみ  
                       
                       
                       ★ 大津本丸句会のご案内  10時30分〜12時30分

                      5月29日(火)大津生涯学習センター 201号室
                      6月26日(火)大津生涯学習センター 201号室
                      7月24日(火)大津生涯学習センター 301号室     
                               
                      ☆ 一村葵生さんが「日向大神宮」の写真とコメントをお送りくださいました。
                        以下にご紹介します。
                              
                       インクラインの上の端で疎水を渡り、東山に入って急な坂道を上っていくと日向大神宮がありました。境内はひっそりとして時折青葉風が吹きすぎ、初夏の心地よい日差しがふりそそいでいました。鶯の音が透きとおり、都大路の賑わいとは別世界。京都というのは懐の深い街だと感じました。帰りに外国人の若い二人連れが登ってきて、こんなところにと驚かされました。
                        (一村葵生さん 記)
                       


                       


                       


                       


                      少し鄙びた神社に、青葉若葉が鮮やかに映えていますね。

                      葵生さん、ありがとうございました!
                       

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